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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > あの封印漫画をおっさん目線で解説
じゃまおくんのザオリク的マンガ読み

少女マンガ界最大のタブー? 封印マンガ『キャンディ・キャンディ』を、40代おっさん目線で解説

■神田川みたいな貧乏同棲生活

 実はそれ以外にも、キャンディのピンチを要所要所で救ってくれていた謎のおじさん、アルバートさんというキャラがいます。髭モジャサングラスのワイルドな風貌で、動物たちと暮らしている謎の自由人です。

 そんなアルバートさんが、事故で大けがをして、キャンディのいる病院に運ばれてきました。しかも、記憶喪失状態。キャンディは懸命な看護をするも、病院は身元不明のアルバートさんを不気味に思い、追い出そうとします。

 そこで、キャンディは、記憶のないアルバートさんを介護するため同居を開始。勤務していた病院も辞めて、町医者の元へ転職。アルバートさんはアルバートさんでバイト先を転々とするなど、「神田川」のような極貧カップル生活を送ります。

■壮大な伏線の回収、そして水戸黄門的ラスト

 泥棒の汚名を着せられたり、メキシコに売られそうになったり、大嫌いなニールと無理やり結婚させられそうになったりと、ピンチを迎えるたびにキャンディを救ってくれる、謎のアードレー家当主、ウィリアム大おじさま。姿を一切現さない本作の最大の謎キャラが、ラストシーンでついにキャンディたちの目の前に現れることになります。

 ウィリアム大おじさまの本名は「ウィリアム・アルバート・アードレー」。そう、キャンディのピンチを助け、後半はキャンディに介護をされた風来坊、アルバートさんこそがウィリアム大おじさまの正体でした。しかも、キャンディが幼少期に出会った初恋の人、「丘の上の王子さま」とも同一人物だったのです。

 孤児院出身ということで一族の奴らに散々いじめられていたキャンディが、実は当主と同居経験もあるほどの仲良し……という水戸黄門的展開が待っていたのです。まあ、読者のほとんどが感づいていたはずなのですが、ラストシーンでちゃんとすべての謎が解明します。

 というわけで、かの名作少女マンガ『キャンディ・キャンディ』を40代のおっさん目線で下世話に紹介してみました。結局のところ、何が言いたいかといいますと、『キャンディ・キャンディ』は大人が読んでも超面白い作品なので、早く封印が解かれて、みんなが気軽に読める日が来るといいなあと願っている次第です。
(文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん<http://ablackleaf.com/>)

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最終更新:2019/11/07 19:41
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