週刊現代がスクープした“平壌の朝鮮労働党幹部”発言に要注目!「ワシントンにブチ込めれば本望だ」
#週刊誌 #元木昌彦 #スクープ大賞
今週の第1位は北朝鮮問題を扱った現代、文春、新潮の記事。特に現代の記事は、これは本当なら国際的スクープである。
北朝鮮は9月3日に昨年9月以来6回目となる核実験を実施した。
「朝鮮中央テレビは、大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載用の水爆実験に『完全に成功』したと発表した。軍事力行使も辞さない構えをみせてきたトランプ米大統領は、過去最大規模の核実験を強行した北朝鮮をツイッターで批判した。朝鮮半島情勢がさらに緊迫するのは必至だ」(朝日新聞9月4日付)
それに先立って5日にワシントンで予定されていた麻生副総理とペンス米副大統領との非公式会談が中止された。
こうした動きをアメリカが知っていた可能性がある。
一つ間違えれば休戦協定は破棄され、第二次朝鮮戦争が起こる可能性はあるが、どうも日本の対応はイマイチ後手後手と回っているようだ。
文春によれば、8月29日の日本列島越えミサイル発射は予告されていたというのである。日朝外交筋は、朝鮮労働党幹部が「はやく日本列島越えのミサイル実験をやりたい」と話していたという。
「ロフテッド実験(垂直に近い形で打ち上げ、飛距離を出さない=筆者注)だとあくまで理論上の数値しか得られないという焦りが彼らにはあったようです」(日朝外交筋)
それを水平に近い実戦形式で発射したのが今回のミサイル実験だったというのだ。
さらに北朝鮮は、SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)実験の動きも観測されているというから、挑発はエスカレートしていくのかもしれない。
だが、新潮によれば、こうしたミサイルを日本の防衛力ではとても撃ち落とすことができないというのである。現在はイージス艦と地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の二段階で撃ち落とす仕組みだが、イージス艦はSM3という迎撃ミサイルだから、弾道直下から撃たないと精度が落ちるそうだ。
どこからいつ発射するという確度の高い情報をつかめなければ、艦を移動させることは不可能だから、相当難しい。
またPAC3も、34基配備されているものの、射程範囲は半径20キロメートルしかない。仮に撃ち落とせたとしても破片は音速で降り注ぐという。
防衛省はイージス艦の陸上版、イージス・アショアを導入することを決めたが、これまた、迎撃の最高高度は1,200キロメートルしかない。北朝鮮が5月に打ち上げた火星12型は高度2,100キロメートルだから、これも迎撃不可能だそうである。
こんな脆弱な防衛体制に大金を注ぎ込んでいるのはいかがなものかと思わざるを得ないが、そのうえ、Jアラートの評判がすこぶる悪いのだ。
フライデーによれば、先のミサイルが発射された29日、北海道から北関東の広範囲で、ミサイルが発射された4分後にJアラームが作動した。
そして2分後に「ミサイルが上空を通過した」という情報が届いたが、こんなわずかの時間では、避難できるわけはない。
Jアラートは当時総務相だった麻生太郎が、各自治体に迅速に情報を送るJアラームの開発などを提案した。
それによって総務省消防庁で04年から開発が始まり、07年に運用を開始している。
総務省はJアラートを導入した全国の自治体に92億円余りの整備事業費を交付し、メンテナンスに年間数億円かかるから、これまでに100億円以上の税金が投じられているとフライデーは報じている。
このシステム、実際に発信するのは首相官邸地下1階にある内閣官房の危機管理センターで、責任者は安倍首相、不在の時は菅官房長官になるそうだ。
避難する間もないアラートに100億円は高いが、正確に「ミサイルは東京都中野区の何丁目をめがけて飛んできています。すぐに避難して!」といわれるのも怖いだろうが。
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