11.5%で好調の高畑充希『過保護のカホコ』 ハッピーで感動的な展開にかけられた“呪いの言葉”
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■ただし、カホコ自身は何も変わっていない
奇跡的な展開(ご都合主義)で、カホコがハジメと母親を引き合わせることに成功し、2人の関係は前に進みました。しかしカホコが相変わらず“家族依存”で、家族のことになると悪魔に憑かれたように暴走する性癖は何も変わっていません。死にゆくばあばを巡っての親戚一同の地獄絵図も、何ひとつ解決していません。
さらに今回、ばあばがすごく怖いことを言っていました。長女の泉には病気のことを隠して、カホコに秘密にするように頼んだ理由は「何か運命を感じた」のだそうです。
「この子に、家族のことを託そうかなって」
これ、呪いの言葉でしょう。過保護に育てられたせいで家族や親戚と共依存状態に陥っているカホコに対して、その共依存からの脱却と自立を促すのではなく、「託す」のだそうです。しかも、ばあばの言葉が指す「家族」とは、今後カホコが築いていくであろう新しい家族ではなく、遺されることになるじいじ(西岡徳馬)や泉、泉の妹の環ちゃん(中島ひろ子)や節ちゃん(西尾まり)たちのことです。カホコのパパ(時任三郎)の家族はそこに含まれていませんし、環ちゃんや節ちゃんの旦那さんたちの家族なんて、作品上に存在すらしていません。ばあばは、自分が嫁いだこの並木家という家族のことだけを、カホコに「託そう」というのです。こんなの、呪い以外の何物でもないでしょう。
高畑&竹内のラブストーリーとしてはスーパーハッピーに近い展開ですし、泣きじゃくる竹内くんはスーパーキュートでしたし、役者のみなさんが揃いも揃って好演熱演してらっしゃるので見ていて気持ちがいいのですが、やっぱりこのドラマには不穏な空気が漂っています。遊川さんがどういう結末を用意しているのか、ホントに楽しみです。
(文=どらまっ子AKIちゃん)
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