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11.5%で好調の高畑充希『過保護のカホコ』 ハッピーで感動的な展開にかけられた“呪いの言葉”

11.5%で好調の高畑充希『過保護のカホコ』ハッピーで感動的な展開にかけられた呪いの言葉の画像1日本テレビ系『過保護のカホコ』番組公式サイトより

 がぜん盛り上がってまいりました『過保護のカホコ』(日本テレビ系)も第8話。視聴率も11.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と前回より0.7ポイントアップです。

 回を重ねるにつれて唐突なご都合主義的展開が多くなってきたこの作品ですが、それでも力ずくで面白くしちゃう脚本の遊川和彦さんは、やっぱり豪腕だなーと思います。というわけで、今回も振り返りです。

前回までのレビューはこちらから

 前回、ばあば(三田佳子)がもうすぐ死んでしまうことを知ったカホコ(高畑充希)は、死ぬ前に曾孫の顔を見せたいという思いが募ります。そして、人生初カレシのハジメくん(竹内涼真)に「子どもつくろ!」などと言い出し、それをたしなめられて逆上。互いの家族観が絶望的に違うことなどから別れを告げられてしまいました。

 その晩、眠れずに泣き明かしたカホコでしたが、すぐに一念発起。ハジメくんのことはきっぱり忘れて、一刻も早く子作りをするために婚活に勤しむことにしました。ハジメくんへの未練から、超ハイテンションのトランス状態に陥り「イエイイエイイエーイ!」などと奇声を発していますが、大丈夫なのでしょうか。

 そんなことより大変なのは、ばあばの死期を知らされたほかの家族たちです。ばあばの願いは「手術せず家でゆっくり死にたい」というものですが、カホコのママ・泉(黒木瞳)は親族会議で「入院させて手術させる」ことを強硬に主張。妹たちや、その旦那たちは、ばあばの気持ちを慮って明確な方針を打ち出せませんが、とにかく泉の態度が気に食わない様子です。さらに、泉が各家庭の経済格差を無視して「入院費の足りない分は姉妹みんなで平等に」とか言い出すので、イラつきが止まりません。結果、堰を切ったようにみんなから泉への不平不満が吹き出しました。

「もう好きなようにすればいいじゃない!」

 逆ギレした泉は、親族会議の結論も出ないまま実家を飛び出してしまいました。別に間違ったことを言っているわけじゃないのに、袋叩きにされる泉。ホントにタフな役回りですが、黒木瞳がその老成した美しい顔面をゆがめて演じる様は迫力があります。

■竹内くん、世間というのは、君じゃないか

 一方、ハジメくんもカホコと別れてから絵を描く気にならず、モヤモヤ中。カホコの従妹・糸ちゃん(久保田紗友)が生意気なことをヌカしたので、八つ当たり気味にからかったりしてみますが、それで気分は晴れるわけではありません。

 ここまで、過保護に育ったカホコが接するほとんど唯一の“世間”として、作品世界の常識を司ってきたハジメくんでしたが、今回ようやく具体的な過去と個人的な体験が与えられました。

 大学にも顔を出さず、婚活パーティーのサクラのバイトなどに精を出していたハジメくんは、よりによってそのパーティーの場でカホコと再会します。当然、お見合いは連戦連敗中のカホコですが、なんと、偶然ハジメくんが育った養護施設に行ったというのです。

 カホコは、園長先生からの伝言をハジメくんに伝えます。

「大切なモノを預かっているから、取りに来てほしいって。お母さんからの手紙」

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