「野球 vs サッカー」という不毛な企画を繰り返すバラエティ、テレ朝『◯◯総選挙』シリーズを見習え?
#スポーツ #サッカー #プロ野球 #熱血!スポーツ野郎
一体、いつまでこんな不毛な議論を繰り返すのか? 26日に放送された『ジョブチューン』(TBS系)の2時間特番「野球 vs サッカー 国民的スポーツNo.1はどっち!? プロ大激論&全国投票で今夜決着SP!」のことだ。
放送を受け、早速スポーツ系媒体や各ウェブメディアでは内容のダイジェストが紹介され、それに対してSNS上では賛否が巻き起こっている(まあ、筆者が見た限り、賛はほぼないのだが……)。
それぞれの、野球押し、サッカー押しの意見。そして、野球のダメなところ、サッカーのダメなところはあえてこの稿では振り返らない。
兎にも角にも疑問なのは、野球とサッカー、戦ってどうするのよ!? ということ。たとえば、ラーメンというジャンルの中でどの店がNo.1かを決めることはあっても、「ラーメンとうどん(そばでも可)、国民的麺料理No.1」はどっち? なんて議論、テレビでやろうものなら「比べるものではない」とバカにされることは目に見えている。
同様に今回の番組も、スポーツ好きからすれば比べる必要性も、戦う必要性も見いだせないのだ。
確かに、バラエティとして楽しめた部分はあったかもしれない。アスリート個々のエピソードは豪快だし、考えさせられる議論もあった。旬の“サッカー芸人”ともいえる小柳ルミ子をブッキングしていたあたりは納得だし、もはやバラエティの住人でもある前園真聖と松木安太郎はしっかりと笑いを取っていた。
ついでに言えば、前園の伝説のCM「いじめ、カッコ悪い。」が見られるとは思ってもいなかったので、その点、資料的な価値はあったかもしれない(どうせなら、「ラ王」も見せてほしかった)。
ただ、野球人気も、サッカー人気も決して安泰ではないのに、争っている場合なんかないはずなのだ。
この「野球vsサッカー」、定期的にテレビ番組の企画になるのだからタチが悪い。記憶に新しいところではちょうど1年前、『ナカイの窓』(日本テレビ系)で、野球好き芸能人3人とサッカー好き芸能人3人がそれぞれの競技の魅力を語り合い、貶し合うという企画を放送し、案の定炎上していた。
確かに、野球とサッカーをことさらに比較し、サッカーファンのことを「サカ豚」、野球ファンのことを「焼き豚」とののしる狭量なファンが一部ではいるだろう。だが、昨今のほとんどのスポーツファンは野球もサッカーも好きだし、見る競技、応援する球団・選手をいくつも持っているほうが大多数だ。
なのに、メディアはこの2つを対決構図で見せようとする。野球にも、サッカーにも、それぞれのファンにも失礼でしかない。
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