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日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > ムロが熱演も、ホクロ毛で台無し

ムロツヨシが冷酷な役を熱演も、ホクロ毛がすべてを台無しに!『ハロー張りネズミ』第6話

 その態度にムッとする五郎ですが、ふと気づきます。玲奈が本当に自殺したのだということを。死体を発見した時にちゃんと弔ってくれれば、自分との関係は世間に大々的に流れることはない。けれど、自分との関係を隠し通すために死体をそのまま見捨てるならば、探偵の調査によってスキャンダルが漏れ、政治家としての未来はなくなる。玲奈が自殺したのは伊佐川を殺人者にさせたくないという愛情からであり、死後2~3週間後に手紙が届くようにしたのは、復讐するための猶予期間だったのです。

 結局、玲奈との関係が週刊誌に報じられ、伊佐川は失脚。五郎たちの手によって、見事に死者の復讐が果たされたところで、今回は終了となりました。

 さて、感想。CGを使って“本物の幽霊”が登場した前回からは一転、今回はオーソドックスな探偵ものに戻りました。“死者からの手紙”という謎が唯一、前回のホラー色を残した部分でしょうか。ただ、この手紙のトリック、現代のドラマでは少し不自然さがあるように感じました。

 確かにナフタリンを使ってタイムラグを発生させるという発想は面白味があります。原作コミックが連載されていた1980年代だったら効果的なミステリー要素になったでしょう。しかし、今だったらメールを予約送信すれば済む話。そのため、リスクを冒してまでわざわざ手の込んだトリックを使う必要性が感じられないのです。

 また、ムロツヨシの鼻の下のホクロから1本だけ長い毛が生えているという設定もまったく必要なかったと思います。学生時代から15年間も支え続けてくれた玲奈をあっさり捨ててしまう冷徹な役を演じたのですが、顔がアップになるたびにホクロの毛が気になってしまいすべてが台無し。真面目に過ぎるのは恥ずかしいという作り手側の照れ隠しなのか知りませんが、なぜこんな中途半端なコメディ要素を入れてきたのか疑問に思いました。

 それと今回、深田演じる蘭子が調査のために銀座のクラブを訪れるシーンがあるのですが、華やかな店内と深田の雰囲気がぴったり合うため、蘭子がホステスを辞めてまで場末の探偵事務所で働き始めた理由が余計、疑問に思えてしまいました。

 次回の予告映像では、その蘭子と五郎が恋仲に発展するようなシーンが流れていたのですが、果たしてどうなるのでしょうか。無理くりに2人をくっつけようとしているようにも感じてしまうのですが。何はともあれ、放送を心待ちにしたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

最終更新:2017/08/25 17:00
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