テクノロジーの勝利! 23区で急速に普及する「自転車シェアリング」は、なぜ盗まれない?
#昼間たかし
日本よりもレンタサイクルが普及している中国では、民間業者も数多く参入しているが、中には次々と自転車が盗まれて廃業する業者も。それに、坂が多い地域で、自転車をこぐのはかなり厳しいはず。都内の「自転車シェアリング」実施6区の中でも文京区と新宿区、それに港区もけっこう坂が多いハズだ。
昨年10月から事業を開始した新宿区に、そうした疑問を尋ねてみたところ、こんな答えが。
「すべて電動自転車にしているため、坂を苦にしているという声は聞いていません。むしろ、坂で苦労しなくて便利という声もあります。またGPS機能もついていますから、盗難されたという話もありません。返却する場所がわからなくて放置されたという程度です」(新宿区の担当者)
都内6区の「自転車シェアリング」の場合だと基本的にクレジットカード認証が必須。それに加えてGPS機能もあるため、うっかりさんはいても、不届き者はいないということのようだ。
おまけに、坂をも苦にしない電動アシストがついてるとは……テクノロジーの勝利ではあるまいか。ちなみに気になるバッテリーの充電だが、担当者が定期的にポートを訪れ、フル充電済のバッテリーを交換しているというから安心だ。
ただ普及に向けては、まだまだ課題が残っている。とりわけ普及のネックになっているのが、ポートの設置だ。新宿区の場合、区内100カ所を目標としているが現在は37カ所。そのうち3分の1は民間の土地を借用したものだ。
すでに、公共施設で設置可能な場所には、だいたい設置しているそうで、今後は設置に適した民間の土地を借りてポートを増やしていく方針だとか。
「現在、6区のどこで借りても、6区のどこのポートにでも返却できるようになっているという利点がありますので、どんどん活用して欲しいと思っています」(前述、担当者)
徐々に存在感を増しつつある便利で安いレンタサイクル。多くの場所で24時間対応だから、終電を逃してしまったときには、使ってみるといいかも。ただし、自転車でも飲酒運転は道路交通法違反になるので念のため。
(文=昼間たかし)
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