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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > ピン芸人になった又吉が新たな挑戦
あの『絶景』よ、再び

相方に触発され……“ピン芸人”又吉直樹の新たなる挑戦! 文章とお笑いを融合させた「朗読会」とは?

――先ほど又吉さんは「20代はコンビとしての活動が一番大事」とおっしゃっていましたが、コンビとしての活動をお休みしている今、あらためて考えることはありますか?

又吉  これは相方もそうだと思いますが、今まではコンビの仕事をとにかく優先していたんですよ。コンビの仕事と個人の仕事がかぶっていたら、コンビの仕事を優先する。ただ今はそういうのがなくなったので、どれを優先するかは自分で決めなければいけない。コンビのときネタは僕が作るんですけど、どんな仕事をやるとかそういうことは綾部が決めていたんですよ。

――コンビとしてのプロデュースみたいな。

又吉 プロデュースって、めちゃめちゃ難しいなと思います。今でもコンビ優先という気持ちは変わってませんし、できればこの『絶景雑技団』を本公演という形で、年1くらいでやっていきたい。さらにこの本公演を母体として、それぞれのコンビに負担がかからない形で、どんどん派生させていきたいですね。

――その時の又吉さんは、プロデューサー的立ち位置ですね。

又吉 そうかもしれません。これからももちろんテレビに出たいですし、綾部がスターになって帰ってきてくれたら、また一緒にやりたい。今までピースとしてルミネで月に10本ぐらいはネタをやっていて、営業もあって、そういうのがなくなるわけで、お笑いの仕事を一人でやらないとダメじゃないですか。それで考えたんです。たとえば朗読会を定期的に続ければ、ライブで読むことを目的として書かれたテキストもたまっていくわけで、今までそういうことをやった人はあまりいないじゃないですか。自分の書いたものを持っていろいろな場所へ行って朗読をする。それなら文章とお笑いを融合させられるというか、60越えても歯が残ってる限り本は読めるので、そういうのはずっとやっていきたいなと。

――ピン芸人として何ができるか……。

又吉 ピン芸人の人が漫談でお客さんを楽しませているとか、ミュージシャンが一人でギターだけ持って弾き語りしてるとか、ああいうのを見ると本当にすごいなと思うんです。僕は「一人でなんかやれ」って言われても、何もできないから。たとえ屋根がある劇場がなくても、道行く人に何かをやって収入を得ることができるタイプの芸人とそれができないタイプの芸人がいて、僕はそれができる芸人さんに対する憧れがすごくあります。「漫談やれ」って言われても、声もちっさいしちょっと暗めやし、でも朗読やったら、みんな「何話してるんやろう」って、耳を傾けてくれるかもしれない。だから、この朗読会は文学的なアプローチというよりは、ピン芸人の人の漫談とか、手品師やミュージシャンの感覚に近いものだと僕は思ってます。綾部は一人でアメリカで挑戦している。だったら僕も一人でお客さんの前で、自分で作ったもので勝負したいと。……と言いながら、最初の朗読会は3人でやるんですけど。

――あ……確かに(笑)

又吉  綾部がニューヨークに行くタイミングで自分もチャレンジしようと意気込んで、「9月にやります」とか言ってしまったけど……でも……正直もうちょっとゆっくりでも良かったかな……張り切ってもうた(笑)。
(取材・文=西澤千央)

●『さよなら、絶景雑技団』
【会場】よみうりホール(東京都千代田区有楽町1−11−1 読売会館)
【日時】9月 9日(土)開演 18:30
9月10日(日)開演 18:00
【出演】ピース・又吉直樹 グランジ・五明拓弥、しずる、ライス、サルゴリラ、
囲碁将棋・根建太一、ゆったり感・中村英将、 井下好井・好井まさお、パンサー・向井慧、スパイク・小川暖奈
【料金】前売6,000円/当日6,500円(税込・全席指定)

●『「やぁ」、朗読会』
【会場】よみうりホール
【日時】2017年9月10日(日)開演 13:30
【出演】ピース・又吉直樹 グランジ・五明拓弥、しずる・村上純
【料金】前売3,000円/当日3,500円(税込・全席指定)

最終更新:2017/08/15 18:00
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