日本初公開! 韓国の宮崎駿が笑顔で出迎える「江華セックスミュージアム」
#韓国珍スポ探訪記
博物館見学はこれで終わり。興味がなければ10分ほどで一周してそそくさと帰れる規模だが、私などは1時間以上かけてたっぷり楽しめた。ここまで過剰な、そしてどこかぼんやりとした夢の博物館を、現実のものとしてしまう館長は一体どんな人物なのだろう?
チケットブースの中で動画を見ていた館長に声をかけると、快くインタビューに応じてくれた。
博物館を作ったきっかけについて質問すると、「韓国は少子化が問題になっています。若者に性的な衝動を感じてもらうことはお国のため。一種の愛国心ですよ」と館長。エロで愛国活動とは、なんて素敵な話だろう。
さらに館長は、博物館を開業するまではソウルの有名大学に勤めており、韓国文学や詩を教えていたという。例の海賊やガンジーは、学生が造った作品だとか。
もともとは、コレクションしていた水石(観賞用の石)の博物館を造ろうと考えていた館長。しかし、日本を訪れた同僚から、「日本はセックスミュージアムが盛り上がっている」と聞き、一気に方針転換。27年かけて、世界から8,000点以上の展示物を収集した(ここに展示されていないコレクションが、さらに1,000点ほどコンテナにしまってあるという)。
大学の職を辞め、借金をして縁のなかった江華島の土地を購入し、2011年ついに開館。挑戦を続けるその行動力には、尊敬せざるを得ないものがある。
貴重な作品を紹介してもらいながら、再び館内を見学する。「これはかなり貴重な文化財」と、歴史がありそうなひとつの壺を指さしおっしゃったが、どのあたりが性的なのか、じっくり見てもよくわからない。
聞いてみると「全部エロティックだったら、飽きるじゃないですか」と館長。あの、愛国心は……。
インタビューをしている間、予想以上に多くの観光客が博物館を訪れ、そのたびに館長は定位置に戻り、「不思議な博物館へようこそ!」と笑顔を振りまいた。
こんな素敵な江華セックスミュージアムに、皆さんもぜひともカップルで訪れ、愛国心をしっぽりと育んでほしい。
(取材・文=清水2000)
●江華セックスミュージアム(江華性博物館、世界春画博物館)
住所 仁川市江華郡華道面摩尼山路657-6
営業時間 9:00~20:00
入場料 大人7,000ウォン
サイト http://www.ghsexmuseum.com/
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事