「ブレーク芸人」大量輩出中のTBSラジオ『ラフターナイト』──その“選球眼”の秘密を聞いた!
#お笑い #インタビュー #TBSラジオ
――毎週楽しみに聴いています。毎回出演している芸人さんのラインナップが“的確”すぎて感心するのですが、出場者はどうやって集めているんですか?
越崎恭平氏(以下、越崎) オンエア争奪ライブ自体がオーディションなので、かなり間口を広く受け入れています。ホームページからのエントリー制で、各事務所のマネージャーさんが応募してきますし、フリーランスの芸人さんは自分で送ってきますね。それに加えて、自分がお笑いライブに通って、そこで面白かった人に出場を打診するケースもあります。初めてのメディア出演が『ラフターナイト』という芸人さんも結構いますよ。放送は20組ですが、争奪ライブには40組出られるので、厳選して絞り込んで……ということはしないで済むのが強みですね。
――ディレクター自らライブに足を運んでいるんですね。確かに、ロビンソンズやエル・カブキ、ヤーレンズなど、ライブシーンで定評のある人が多く出ているな、と思っていました。
越崎 常連になっている芸人さんもいますね。でも、3~4回連続でオンエアを逃していても、出てもらっている人もいます。カミナリも、(所属の)グレープカンパニーの事務所ライブで観て声をかけたんですけど、最初の3~4回くらいは全然オンエアにならなかったんですよ。でもある時、急にドカンとウケて、月間チャンピオンになって。何がそんなに変わったのか、本人たちもあんまりピンと来てなかったみたいですけど(笑)。
テレビのネタ番組だと、やっぱり「ウチの番組から発掘した」と言いたいから、他番組に出ている人にはあまり声をかけなかったりするケースもあるみたいですが、『ラフターナイト』はそのこだわりが全然ないので、テレビで初めて観て面白かった人にも、すぐに連絡してます。もちろん、ウチの番組も最終的にはチャンピオンを決めるので、発掘感は大事なんですが、今のTBSラジオは正直『オールナイトニッポンR』(ニッポン放送)のような若手芸人のお試し枠があるわけではないので、出てもらった人をいっぱい使うという約束はできない。なので、「こういう芸人がいますよ」とお客さんや業界の人に見せる、ショーケースのような役割を果たせればと。
――それにしても、オンエアを獲得したネタも、テレビだったら放送できないようなギリギリのものが多いように感じます。観覧のお客さんから悲鳴が上がりそうなネタが普通にオンエアされていますし、それで月間チャンピオンになる人もいますよね。それをお客さんが投票で選んでいるというのはすごいと思います。
越崎 ラジオリスナーの方が公開収録に来ているので、ほかのライブ会場と空気が違うというのはあると思います。これは僕たちが操作しているわけでは当然なくて、『ラフターナイト』のお客さんの特性だと思うんですが、コアなネタでもすごく笑っていただけるんですよ。それこそ空気階段も、初めてヨシモト∞ホールで観たときは、客席がシーンとしてたんです。でも面白かったので争奪ライブに呼んでみたら、1回目から大爆笑でした。芸人さんにも、「初めてこのネタでウケました」とよく言われます。本当に毎回温かいお客さんが来てくれるので、ありがたいですね。
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