H&Mの試着室も標的に! 中国で横行する「ハイテク盗撮」の手口とは?
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人のプライバシーをのぞき見る輩は太古の昔から存在したと思われるが、中国ではハイテク機器を使った盗撮行為が横行し、社会問題となっている。
「捜狐新聞」(7月8日付)によると、今月2日、広東省中山市中山三路にあるファッションブランドH&Mの店舗から、警察に通報があった。店舗内の試着室に、盗撮用と思われるカメラが仕掛けられていたというのだ。
女性客が商品の試着をしている際に、試着室の上部の壁に黒い小型カメラのような物があることに気づき、発覚した。警察の調べによると、盗撮に使用されたのは、チューブ型の超小型カメラで、映像データを無線で外部に送信する機能が搭載されていた。
さらに、店内にある別の試着室3室からもそれぞれ、盗撮に使用されたと思われる同型のカメラが発見された。警察は防犯カメラなどの映像から、盗撮に使用された4台のカメラは、発見当日に仕掛けられた可能性が高いとして、現在も捜査が行われているというが、犯人の特定には至っていない。
中国のガジェット事情に詳しいフリーライターの吉井透氏は、次のように話す。
「電気街に行けば、こうした小型カメラは250元(約4,000円)ほどで購入できる。名目上は防犯カメラとして売られているが、ネジの頭にしか見えないようなものもあり、盗撮用であることは明白。低価格化が進み、盗撮行為の温床にもなっている」
一方、「鳳凰網」(7月7日付)は、小型ドローンを使った盗撮事件について報じている。
陝西省西安市に住む22歳の男が、ドローンを飛ばし、室内や浴室での女性の姿を窓越しに盗撮したとして、逮捕された。
男は、盗撮映像をインターネット上で生配信。100人以上の視聴者が閲覧したという。視聴者はドローンのことを《盗撮神器》と呼び、男にさらなる盗撮を行うよう、犯行を助長。男は複数の女性のプライバシーを盗撮していた。
警察の取り調べに対し、男は「当初は個人的に楽しんでいたドローンでの盗撮行為だったが、ネット上で生中継したところ視聴者から好評だったため、やめられなくなった」と供述している。
技術の進歩に人間のモラルが追いつかないとは、なんとも情けない話である。
(文=青山大樹)
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