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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 祝・芸能生活20周年!今野浩喜
【芸能生活20周年記念特別企画】

今野浩喜、俳優として──「俺を使うと、センスいいなと思われるんですよ」

今野浩喜、俳優として──「俺を使うと、センスいいなと思われるんですよ」の画像4

今野 結構きついですよ。俺、毎日髪切ってんですから、ドラマの撮影があるときは。胸毛も剃ってる。きつい。

――毛の話(笑)。

今野 あと関西弁が。

――そうか……。どうやって練習してるんですか?

今野 方言指導テープを車でずっと聞いてるのと、関テレ制作だから周りのスタッフほとんど関西人で、誰かに聞けば必ず教えてくれる。みんな先生ともいえるし、全員が目を光らせてるともいえる。怖い。なんの台詞か忘れましたけど、異常にNG出したんですよ、俺。

――自分では言えてると思っていたのに、NGになってしまうんですか?

今野 いや、言えてないなとわかっているんだけど、教えられてその場で直しても台詞になるとすぐ戻っちゃって。

――前後がつくとおかしくなっちゃう……。

今野 でも、なんかNG出しながらも、申し訳なさが全くなかったですね(笑)。

――え??

今野 関西弁をしゃべらない俺をキャスティングがするやつが悪い。俺は悪くない。NG出すときは、いつも周りの方々に申し訳ない気持ちになるけど、それに関しては一切思わなかった。

――NGのドツボにハマったとき、今野さんはどうやってリカバリーするんですか?

今野 もうその場は言うしかない、やるしかない、ですよね。だけど後々メイク落とすときとか「……あの台詞すげぇ言いづらくないですか!?」とか、メイクさんに愚痴ったりします。

――基本的に脚本通りにやるほうですか?

今野 うん……まぁ、変えたときに大変なのが、場所を移動して撮り直したときに変えたことを憶えてないといけないじゃないですか。それが面倒くさい。だったら、まんまやったほうがいいと思っちゃう。

――アドリブもそんなに出さない?

今野 そうですね。こっちがするつもりなくても、『僕たちがやりました』では周りがすごい言うんですよ。だから俺もアドリブでなんか言わないと、やってない感が出るのもあれなんで。そういうときに関西弁のネックが出てくる。思いついても「これなんて言えばいいんだろう」っていうので、二拍くらい遅れる。

――でも、そういうことも含めて俺をキャスティングしたやつが悪い。

今野 基本、それはありますね(笑)。

――時代の違いとか言葉の違いとか、実生活とは離れたことをやる難しさっていうのは俳優さんの課題としてあると思うのですが、では「死ぬ演技」はどうでしょうか。なんでも今野さん、去年8回死んだらしい……。

今野 死ぬ演技って、すげぇ難しいんですよ。だって死んだことがないから。

――なるほど(笑)。

今野 死に切った人は見たことあるけど、死ぬ寸前の人も見たことないので、どう死ぬのかがわからないじゃないですか。そうなると、いろんなドラマの真似事になっちゃうんです。それが恥ずかしい。死にます(ガクっ)の瞬間とか、めっちゃ恥ずかしい。たまらない。首がガクっととか、本当にこうなるんだろうか。

――(笑)。

今野 地獄なのが、台本に「(目を見開いて)」とあるとき。これは本当に地獄です。

――その「恥ずかしさ」って、どういうところに起因してるんでしょうか。

今野 ザ・ステレオタイプですね。そういうことをしている自分ですね。でも首ガク以外見たことないんですよ。演技じゃない、形をやってる。あと気持ちがない。死んだことのある役者さんはみんな言いますよ。恥ずかしいって。でもこれ、死ぬ前はわからなかったですね。たぶん死んだことのない人にはピンとこないと思う。

――8回死んだ中での、死に方の変化というか、自分の中でつかんできた何か……みたいなものはありますか?

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