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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 祝・芸能生活20周年!今野浩喜
【芸能生活20周年記念特別企画】

今野浩喜、俳優として──「俺を使うと、センスいいなと思われるんですよ」

今野浩喜、俳優として──「俺を使うと、センスいいなと思われるんですよ」の画像2

今野 う~~~ん。緊張感くらいじゃないですか。間違えられないという。

――今野さんは、やはり舞台で注目を集められた方ですよね。

今野 最初の演劇で俺がすごいと思われたのは、単にコントからの振り幅なんですよ。シリアスにやってるだけで3倍くらいすごく見えるんです。たけしさんがよく言う「振り子の理論」みたいなのが、すごくわかるんです。たけしさんがだいぶハードル下げてくれた(笑)。与えられた役を自分が演じるという点では、演劇も映画もドラマもコントも同じだと思います。

――今野さんにとって「ターニングポイントになったな」という作品はなんでしょうか。

今野 最初は『サボテンとバントライン』(09年10月30日~11月8日)ですかね。青山円形劇場で、要潤さんが主役の。本当にそのときこそ何もわからない状態でやっていて、初めての演劇で、いきなりの円形劇場っていう、マジでワケがわからない。その演出していた福原(充則)さんにいろいろ教わったのは大きかったですね。

――「演技を」ということですか?

今野 そうですね。

――お客さんに観られながらコントをするということは、ずっとやられていたけど……。

今野 でも、演劇的なことっていうのは……やっぱりそう考えるとコントとは違うかもしれないですね。コントって笑わせることだけに特化してるんで、実はそんな動いたりしないんですよね。言葉の間だけで。演劇は見て飽きさせないようにしなきゃいけない。

――コントは「笑い」というゴールがあるけど。

今野 そう。演劇の場合は別に笑わせなくても、結果いいものを見てもらえばいいわけで。

――福原さんに教えていただいたことは、細かいことですか? それとももっと精神論的な?

今野 細かかったですね。細かく言われないと俺がわからないというのもありますけど(笑)。俺もすごく細かく聞いてたし。円形劇場は後ろの人にも顔を見せなきゃいけないじゃないですか。そうすると動きが大きくなるんです、どうしても。

――そうか、コントではそういう意識ではやらないですもんね。

今野 俺がやっていたコントはもう、なんならお客さんのほう向いてないですからね(笑)。ドラマでもいまだにそうなんですけど、とにかく動くクセがないんですよ、無駄に。あれ無駄だと思うんですけど。だって今こうして話してるとき動かないじゃないですか。でも演劇だったらしゃべりながら「(ダッ)※席を立つ」みたいなことするじゃないですか。

――あ~~~よく見る(笑)。

今野 こういうのができない。難しい。演劇的な見せ方。演劇だと、それを試す機会がありますけど、ドラマの現場だと段取り何回かで見せないといけない。だから演劇をやって引き出し増やして、ドラマでそれを試すっていうサイクルができればいいなと思いますけど。

――なんか、俳優さんみたいです。

今野 質問に答えてるだけです(笑)。

――ドラマの現場とお笑いの現場って、どうですか? 雰囲気は全然違うものですか?

今野 ドラマによりますけど、今やってる『僕たちがやりました』なんかは(カメラが)回ってないとき、まぁしゃべらないですからね(笑)。それはですね、テンションが高すぎるんですよ、芝居の。だから終わるとぐったりしちゃう。お笑いの現場でも、そのときによるなぁ。新ネタを下ろすときは誰ともしゃべらないし、営業に行ったらずっとしゃべってるし。

――今野さんはだいたいどこでも変わらない。

今野 だいたいしゃべらないです(笑)。

――しゃべりかけられます? 他の俳優さんに。

今野 長期間撮影があるから最終的にはしゃべってますけど、あんまり序盤は……。後々聞くと「何をしゃべっていいかわからなかった」とか「怖い」とか、だいたい言われてますね。だいたいどの現場もそうだから、これでいいと思ってます(笑)。最終的に成り立ってるから。

――俳優さんのインタビューなどで「現場の雰囲気がすごく良くて」みたいな話、結構あるじゃないですか。あれって具体的にどんな状況のことをいうんだろうなって。

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