『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』第10話 レペゼンかませ犬、これが周回遅れからの集大成!
#テレビ東京 #どらまっ子 #長野辰次 #SRサイタマノラッパー
ついに始まったクラブチッタのステージ。IKKU、TOM、MIGHTYに加え、DJの和夫、そしてカブラギ&トーコとの一夜限りのユニットだ。チッタの会場は観客でいっぱいだが、みんな初めて耳にする「SHO-GUNG」の名前に無反応状態(エキストラへの演出がうまい!)。IKKUもTOMもMIGHTYも、自分たちに恵まれた才能も音楽的キャリアもないことは承知している。観客の冷たい反応は怖いし、できればここから逃げ出したい。でも、今は埼玉や大間でコドクを抱えて、世間を呪っていた頃の彼らとは違う。旅を終えた彼らは、もうひとりぼっちではなく、「SHO-GUNG」として仲間と一緒にステージに立っている。そんなIKKUたちがオープニング曲に選んだのは、『SRサイタマノラッパー』のテーマ曲だ。
IKKU「周回遅れからの集大成♪ 仲間とマイクを繋げばヒッポホップ。誰だってできる、バカだってできる、俺だってできる。ただ、マイクをつなげ!」
夭折した伝説のタケダ先輩が遺してくれた軽快かつメロディアスなトラックに、IKKUたちが考えた新しいリリックが乗って、チッタの会場中に響き渡る。TOMが、MIGHTYが、そしてトーコ、カブラギへとマイクが回っていく。静観していた観客たちが「SHO-GUNG」の放つ熱気に少しずつ揺さぶられていく。
現実世界に「SHO-GUNG」は存在しない。フィクションの存在だということはわかっている。でも、8年前に劇場版『SRサイタマノラッパー』(09)に出会い、そして4月から始まった『マイクの細道』を毎週観ているうちに、「SHO-GUNG」はとても身近な存在になっていった。彼らのうまくはないけど、懸命に今の自分に正直なリリックを吐く姿は、もはや他人事とは思えない。
「エス・エッチ・オー、ジー・ユー・エヌ・ジ~。俺らSHO-GUNG。伸びるぜ、グンググーン♪」
いよいよ、次週は最終回。彼らの青春も残すところ1曲!
(文=長野辰次)
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