展開が遅すぎた……視聴率6.7%に沈む綾野剛『フランケンシュタインの恋』際だつ長所と短所
2017/06/05 20:00
#ドラマ #日本テレビ #綾野剛 #二階堂ふみ #どらまっ子AKIちゃん #どらまっ子 #フランケンシュタインの恋
そしてこれがもっとも重大な弱点だと思うんですが、そもそもの怪物と美少女の「恋」も曖昧です。2人が、どういう気持ちなのか伝わってこない。「恋」って元来、楽しいものなはずなのに、2人とも全然楽しそうじゃない。楽しそうじゃないから、その裏にある切なさも伝わりにくくなってる。
と、なんやかんや言ってますが、全然ダメなドラマじゃないのが、『フランケンシュタインの恋』のややこしいところなんです。主演の綾野剛をはじめとして、お芝居の説得力は非常に充実していますし、キャラクターの造形も平板でなく、それぞれに個性とリアリティが同居しています。画面の雰囲気も悪くない。
今回、「自分の体内に菌を保有している」と知った怪物が、殺菌スプレーを飲もうとするシーンがありました。上で述べた通りSFとしての説明が曖昧なので、それを飲むと怪物はどうなるのか、視聴者は予測できません。毒を飲んで自殺したようにバターンと倒れるのか、布団からキノコが消えたように消滅するのか、あるいは毒手に触れた人間のようにカピカピになって意識を失うのか、たぶん誰もわからないと思う。でも、シーンの強さだけで怪物の悲しみが伝わってきてしまう。ドラマの芝居と画面が強いとは、そういうことです。
ここまで長所と短所が両立しているドラマも珍しいなーと思ったら、去年冬の『IQ246』(TBS系)第9話で似たようなこと書いてました(記事参照)。別に珍しくないみたい。
(文=どらまっ子AKIちゃん)
最終更新:2017/06/05 20:00
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