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日刊サイゾー トップ > 社会 > 事件  > 3,000万円横領事件で町長も非難

「クズすぎる」滋賀・甲良町職員の3,000万円横領事件で町長も非難の的に「町役場は、まるで横領天国」

kora0522Photo By GFDL from Wikipedia.

「クズすぎる」と話題になっている滋賀・甲良町職員の3,000万円横領事件では、町長にも非難の声が飛んでいる。

「あの町長が事件のことをテレビで偉そうに語っていたけど、自分も横領と似たようなことやっていた」と、住民の男性。騒動が思わぬ方向に飛び火しているようなのだ。

 滋賀・甲良町の元税務課職員の男が業務上横領の疑いで逮捕された事件は、いまや全国区で注目を集めてしまっている。フジテレビが撮影した逮捕前のインタビューで、容疑者が笑みを浮かべ開き直った様子で「罪悪感はありましたけど、やっぱりシメシメ感が」などと話していたことで、ネット上で「クズすぎる」との声が飛び交った。

 5月11日に逮捕された甲良町の元職員・小島崇靖容疑者は、2015年5月、町民が納税した数十万円の現金を着服したとして捜査され、約2年間で3,000万円もの巨額横領が発覚。逮捕前は、給与では購入できないような高級車を複数購入していた同容疑者、事件発覚後の昨年3月には懲戒免職となっているのだが、反省の色を見せない態度に住民の怒りは再び燃え上がり、役場にも多数の抗議電話があったという。

 何しろインタビューで、小島容疑者は犯行のきっかけを「(預かった)お金を持って行くのを忘れてしまったけど何も問題にならなかった」としており、役場の管理が甘かったことを露呈させた。

「7,000人くらいしかいない町の貴重な税金を3,000万も使い込まれるなんて役場が機能していないとしか思えない」と町内在住の60代男性。

「ニュース番組では、業務上横領罪は最高で10年以下の懲役だとやっていたけど、こんなひどいことやっても10年以内にまた外を歩けると思うと許せない気持ちになる。こうなったのは町長のせいだ」(同)

 怒りの矛先が向かった甲良町の北川豊昭町長は、今回の事件についてメディアのインタビューに答えていたが、「私も税の中を知り尽くしているというわけでもなかったので、そこらへんは申し訳ないなあ」と、まるで他人事のような話しぶりだった。しかし、住民によると約2年前に町が販売した「1人2冊までのプレミアム付商品券」をめぐって、この町長自身が「横領みたいなものじゃないか」と非難されたことがあったというのだ。

「その商品券は1冊1万円ですが、町内指定の店で1万3,000円分の商品を買えるというもの。4,000冊を発行して、すぐに完売したんですが、町長は1人2冊までのルールを破って5冊購入していたんです。町長は『知らなかった』みたいなことを言ってましたが、そんなわけないんです。こういう商品券は、まず第一に一人何冊まで買えるかと思うもの。あまりに白々しい言い訳でした。ほかの議員でも大量購入したのがいて、ひどいのは当時の議長だった建部(孝夫)さんなんて、家族5人で30冊も買い占めていた。1冊たかが3,000円の利益を着服しようとする、ろくでもない役人がこの町の役場の実態。そりゃあ横領事件も起きますよ」(同)

 こうした話について町長はどう考えているのか、話を聞こうとしたが、総務担当者は「その件についてはノーコメント」と返答されてしまった。そのため商品券を扱った産業課に連絡すると「ミスとまでは言いませんけども間違いだった」と妙な言い回しで非を認めた。

 ただ、かなりイラついた様子で「役場の人が何冊売ったか、そういうところまでは追及しておりませんので、チェックしてなかったというのが実情です。町長が横領しようがしまいが、事務的には問題なかった」と答えた。

 ミスではないが間違い、チェックしていなかったが事務的に問題なし、とは矛盾するとしか思えないのだが、前出住民は「こんな体たらくだから3,000万円もの使い込みがあっても気付かない」と呆れていた。悪いのは横領した人間でしかないが、その舞台である町役場も、まるで横領天国のように思えてしまった。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

最終更新:2017/05/23 11:30
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