思いが突き動かした! SKE48高柳明音がプロレスをやめた“深すぎる理由”『豆腐プロレス』
#豆腐プロレス
一方で、島田の使い方がもったいないなとも思った。終盤のインコの声の演出もよかったものの、やはり見ていてチープだと感じた。AKB48グループは、粗いところを探せばいくつも出てくるし、「叩こうと思えばいくらでも叩ける」のである。ただこういうふうに、欠点を補って余りある面白い回を見せられると、さすがに限界があるという批判はできても、面白いものは面白い。AKB48グループの総合プロデューサーである秋元康は、そういった拙さも含めてのAKB48であるという旨の発言を、数多くのインタビューで答えている。他のドラマに比べ、回ごとの「当たり外れ」が大きいところも含めて楽しむのがAKB48の面白さなのだろう。
番組の放送時から40分ほど、バード高柳を演じた高柳明音はSHOWROOMを配信。今回の収録に関する裏話などを配信中にいくつも語っている。また、番組放送から一日たった5月21日夜、ブログにてこのバード高柳という役への思いも綴っている。ラストシーンに登場したインコは、そのまま高柳が自宅で飼っているそうだ。
そしてその配信やブログ記事によれば、もともとバード高柳というキャラクターは、本ドラマ内でここまで大きく取り上げられる予定はなかったそう。しかしプロレスの練習や本ドラマの撮影にひたむきに取り組む高柳の姿を見たスタッフが、彼女を中心として扱ったストーリーを用意したいと考え、この18話が完成したのだという。この裏話も含め、全編を通して、前回とは打って変わってとても面白い、高柳を中心としたAKB48グループの「らしさ」が詰まった回になったのではないか。
同ドラマは、プロレスをテーマとして扱っていることもあってか、全体的にいわゆる「選抜常連」の若手たちよりも、ベテランのメンバーや、いわゆる「バラエティ班」のメンバーたちの方が魅力的に映っているように思う。島田晴香であったり、須田亜香里であったり、そして今回の高柳明音もそうである。ひとつひとつの仕事にひたむきに、がむしゃらに取り組むメンバーの姿勢がそのまま制作スタッフの動きや作品のクオリティに影響してくるというのもまた、AKB48グループらしさといえるだろう。
(文=MC内郷丸)
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