「露出狂を捕えた女性警察官を表彰」はおかしい? 韓国にはびこる男尊女卑がこんなところにも……
#韓国 #東アジアニュース
公共の場で性器などを露出し、性的興奮を感じる露出狂。韓国では彼らを「バーバリーマン」と呼ぶのだが、連日のようにメディアを騒がし、一種の社会問題となっている。
最近も、ソウル・江西(カンソ)区一帯に、衣類やリュック、マスクなど、全身黒色で統一した「ブラックバーバリーマン」が出没。1人で歩く女性を狙って、性器の露出を繰り返していた。被害者の中には小学生もいたという。近隣住人の通報によって警察は捜査を開始、無事に犯人を逮捕したが、ここのところバーバリーマンの活動が活発になっているといわざるを得ない。
実際、今年に入り「性器を露出して地下鉄に乗り込む」「高速道路の料金所を通る際、女性係員に性器を見せつける」など、バーバリーマンの暴走が目立っている。韓国警察の統計を見ても、公然わいせつ罪で検挙された件数は、2013年の1,471件から15年の2,112件と急増していることがわかる。ちなみに、バーバリーマンは30~40代が半数を占めていて、半数が普通の会社員だったことも明らかになっている。
このように、女性を悩ませるバーバリーマン問題だが、4月20日にはさらに物議を醸す事件が起きた。蔚山(ウルサン)地方にある女子高付近に出没していたバーバリーマンが、女性警察官のおとり捜査によって逮捕された事件だ。
渦中の女性警察官パク巡査はテコンドー6段の実力者で、チームを組んで連日のようにバーバリーマンが出没するスポットをパトロールしていた。そんなある日、彼女の目の前にジャンパーとズボン姿の50代の男が姿を見せた。男はおもむろに陰部を露出してパク巡査に迫ったが、彼女は冷静に男の陰部を携帯で撮影。証拠を押さえると、あっという間に男の身柄を拘束した。そんなパク巡査の活躍は所属警察署から表彰され、メディアにも大きく報じられた。
だが、これに対するネット民の反応は、少々意外なものだった。「パク巡査、お疲れ様です。女性として応援します」「かっこよく、素晴らしい仕事をなさったと思います」などと称賛の声は一部で上がったものの、大半は「女性警察官が仕事をしただけで表彰するとかおかしいだろ」「警察なら当然のことなのに、女性警察官がやったからと特別扱いするのはどうかと思う」といった、表彰に対する否定的なコメントだったのだ。こうした部分にも、韓国にはびこる男尊女卑が垣間見える。
韓国警察としては「女性警察官バーバリーマン逮捕」という部分を強調して、続出するバーバリーマン事件の根本的な解決を促したかったのだろうが、どうやら効果はいまひとつに終わりそうだ。
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