「女は40歳になるとレオタードを着たくなるんです」【真珠子】絵描きから始まった“飽きないことを探す”人生
#声優 #小明 #声優 on FINDER! #宍戸留美
真珠子 CMで歌ってから、「これ私の声なんで、何かあったらお願いします」って友達のアニメーターに営業をかけまくりました(笑)。それで、昔NHKに作品を投稿してたときからの仲間のAC部(映像製作ユニット、2014年に文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門審査委員会推薦作品受賞)にも言っておいたら「すっごい、いい役があるからお願い」って、早給セゾンカードの『美少女OLハヤキュー』っていう作品でセーラー服着た女の子の役をやりました!
――ついに声優デビューですね!! おめでとうございます!! どういう役柄だったんですか?
真珠子 魔法少女でした! 普通にOLだったんですけど、早く給料を前借りできるっていうシステムを作られてて、女の子が魔法でアレコレしていくストーリーで、ラップもやりました。
――ラップ!?
真珠子 前からいろんな人に「ラップやれば?」って言われてたから、私もその気になって……。そのときに声優の話も重なって、みんな友達がうまいこと仕事を繋げてくれた感じです。
――みんなで真珠子という御輿をノリノリでワッショイした感じですね! OLが給料前借りでセーラー服で魔法少女でラップ……どんなアニメなのか全然想像つかないけど面白そう! 声優業はどうでしたか?
真珠子 面白かった~~~! スタッフの皆さんが良い人ばっかりで恵まれてたのもあると思う! でも、すごく楽しかった! またやりたいです!
――真珠子さんの場合、ご自分でアニメーションも作れるから、自分のアニメに声当て放題ですね。
真珠子 そうなんです! それは今までも作品としてやってたんですけど、どなたかが作った作品に声を当てるのは、すごく新鮮でうれしかったです。これからも、どんな役でも、なんでもやってみたいです!
――真珠子さんの経歴からは、本当に「なんでもやってみたい」が溢れ出ていますよね。画家にアニメーション作家、歌手に芸者もやって、近年では寿司職人もされてたとか……。芸者まではなんとなくわかるんですけど、なんで寿司職人に!?
真珠子 ははははは! なんか、作品作りをする時に「私は日本人」ってことを意識しはじめたんです。で、海外の求人を見ると、寿司食人だらけなことに気がついたんですよ。世界中が寿司食人を求めている……。だから「寿司食人になれば食いっぱぐれないかも」と思って。
――意外と堅実な理由! しかし、女性だと厳しくないですか?
真珠子 友達が「女の子でも握れるところが秋葉原にあるよ」って教えてくれて、「え~行く行く!」って。でも、求人フォーマットを見たら年齢は35歳までって書いてあったから、「あ、コレ絶対落とされる」と思ってフォームで出さずに電話したんです。そしたら「とりあえず来てください」って言われて、行ったら受かったんです。「なんで?」と思ってたら、お店初日デビューする時に、お店のブログで私のことを「アニメ声です」って紹介されてて「あ、そこで受かったんだ!」って。だから40歳で秋葉デビューできました。あははは。
――電話したのは大正解でしたね! 寿司食人の仕事はどうでしたか?
真珠子 最初は皿洗いだと思ってたら、いきなり板場に出されちゃったんです。「何をすればいいんだろう」と思ってたら「お話ししててください」って言われて……なんか私、お客さんとただしゃべってるだけなのにドッカンドッカンうけるし、二十歳くらいの先輩は「ほら、ここ濡れちゃうよ」って優しく面倒みてくれるし、「秋葉、良いかも~!」って(笑)。
――そ、それで、寿司は握れるようになったんですか?
真珠子 けっこう早く「もう握りOKです」ってLINEがきて、「LINEで許可きた~!」って友達を呼んで食べてもらってたら、「ちょっとチェック入ります」ってテストされて、「あのー、全然違うんですよ」って。違っていました。だから握れてなかったみたい。
――あはははは! でも、これで職歴に寿司職人が入ったから、海外の展覧会で気に入った国があったら、そこで寿司握りながら絵を描いて暮らせますよ。絵も寿司屋に飾れば良いですし。
真珠子 本当だ! そうですよね! そうしよう! 新しい~!
――本業以外に寿司も握り、化石も掘り、声優もやり……これだけいろいろやられて、もうチャレンジしてないジャンルもなさそうですね。そのアクティブさを見習いたいです!
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