トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『SR』第4話トーコの名言

『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』第4話 トーコの名言「夢にしがみつくと息苦しいんだよ」

『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』第4話 トーコの名言「夢にしがみつくと息苦しいんだよ」の画像1テレビ東京系『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』番組サイトより

 あめゆじゅとてちてけんじゃ、あめゆじゅとてちてけんじゃ。37歳の若さで亡くなった宮沢賢治が『永訣の朝』に記した魂のリリックだ。『銀河鉄道の夜』『注文の多い料理店』など傑作童話や数々の詩を残した宮沢賢治だが、生涯を独身で通したため素人童貞だったと言われている。「SHO-GUNG」の不動のオリジナルメンバーであるIKKU(駒木根隆介)もまた、以前より童貞疑惑が囁かれている。唯我独尊の道を歩んだグレートな詩人・宮沢賢治の波長とシンクロしたのか、IKKUをはじめとする「SHO-GUNG」一行は宮沢賢治が“イーハトーボ”と呼んだ岩手県へと突入する第4話。深夜ドラマらしくお色気シーンとオカルト色もうっすら漂うカオティックな回となっている。

 滝に打たれていた裸のIKKUが「あっ、見えた!」と叫ぶオープニング。前回、TOM(水澤紳吾)と共に新しい「SHO-GUNG」には新しい曲が必要だと確かめ合ったIKKU。新曲の構想が思い浮かんだのか。意気揚々とビキニ姿のセクシー美女たちを従え、泡風呂へトドのように飛び込んでいく。美女たちにせがまれて「俺の生ラップは高ぇぞ~」と言いながらも、目尻を下げて「マイクでつかんだどん詰まりの夢とビッグなマネー、そしてビッグな胸ぇ♪」と隣りの美女のおっぱいをタップする。

 もちろん、第2話、第3話から続く夢はじまりなのだが、IKKUの見る夢はテレ東の深夜ドラマ枠ということもあって、どこかしょぼい。IKKU本人はアメリカンドリームを手に入れたギャングスタ・ラッパーばりの酒池肉林シーンのつもりだろうが、どうもエロ雑誌やパチンコ雑誌の巻末によく掲載されていた「パワーストーンのお陰で僕にも彼女ができました! 宝くじが当たりました!」と冴えない男が札束風呂に入っている怪しい広告にしか見えない。

 IKKUは高校時代に同級生だった小暮千夏(みひろ)と仲が良かったが、高校を中退した千夏が東京に上京してAV女優になってしまい、同世代の女性とSEXに関しては複雑な感情を抱いている。IKKUがクラブチッタでライブデビューを果たす前に、童貞から卒業して大人の男になれるかどうかも『マイクの細道』の裏テーマとして追っていきたい。

 IKKUの童貞臭ただよう夢が終わり、本編の始まり。カブラギが運転するトラックは岩手県に入ったものの、雪山で突然止まってしまう。故障原因が分からず、ブチ切れたカブラギがTOMやMIGHTY(奥野瑛太)たちをしばいていると、大間の実家を飛び出して、トラックの荷台に隠れていたトーコ(山本舞香)が姿を現わす。ここ岩手県遠野にて『マイクの細道』の道中を共にするメインキャストが一堂に揃った。

 雪山で言い争っていても仕方ないので、「SHO-GUNG」一行は助けを求めて人里を目指すことに。そこで見えてきたのは悪代官によって手篭めにされる村娘、ではなく借金取りの取り立てに喘ぐ地元のどぶろく屋の娘・雪(中村静香)だった。IKKUたちは助けに走り出すこともなく、騒ぎが落ち着いてから店で一服させてもらうことに。ケンカには異様に弱いIKKUとTOMらしい冷静な判断である。

 雪がぽっちゃりした色白美人だったことからカブラギは舞い上がってしまい、『トラック野郎』のくせに何故か『男はつらいよ』の寅さんのように仁義を切り出す。そんなカブラギのトンチンカンぶりを、「うふふ」と笑顔で受け止める雪。東北人の人のよさを感じさせる。

123
ページ上部へ戻る

配給映画