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じゃまおくんのザオリク的マンガ読み

ジャズマニアはめんどくさい? 『ラズウェル細木のときめきJAZZタイム』でジャズ入門

 ジャズファンの醍醐味はやはり、ジャズ喫茶などで繰り広げられる自己陶酔感あふれるウンチク語りにあるでしょう。

「調和と破壊の二律背反性というオブスキューなバックグラウンドを持ち…」

 何を言っているのかサッパリわからん! オブスキューって、オバQの親戚か何かですか?

 ただ、これは鉄道マニアが熱く語ったり、アイドルオタクが熱く語ったりすることにも通じるものがあります。わかってる者同士だけで専門用語てんこ盛りでウンチクを語り合うのって、ある種の快感なんですよね。

 ちなみに、当時のジャズ喫茶というのは純粋にジャズを楽しむ場所ですので、でかい声でしゃべったりするのは厳禁です。

「ジャマラディンのサウンドってさー」とか夢中になってペチャクチャ語ったりすると、「テメーの顔のほうがよっぽどジャマだっつーの」と、嫌みのひとつもカマされてしまうのです。ラズウェル先生、酒のツマミには寛容なのに、ジャズのことになるとかなり毒舌ですね。ちなみに、ジャマラディンというのはジャズベーシストです。決してジャマな人ではありませんよ!

 そのほかにも、狙ってる女の子とジャズフェスに行った帰りにラブホに連れ込もうとしてひっぱたかれたり、ソニー・ロリンズあたりのカッコイイ演奏に憧れて思わずサックス買っちゃったり……。BOOWYに憧れて布袋モデルのギターを買った黒歴史を持つ筆者としては、この気持ちすごくわかります。でも、現実にはサックスを吹いても……

「ママー何の音?」
「さあ…キリギリスかしら?」

 なーんてことを言われて、ただの置物になるんですよね。まさに、ニッチもサッチモいかない状況です。

 最後に初心者のみなさんのために、覚えておいて損はないジャズ豆知識をお教えしましょう。「ヴィレッジ・ヴァンガード」って、実はアメリカの有名なジャズクラブの名前で、決して変なグッズを売ってる本屋さんのことではありません!! このマンガで初めて知りました。

 というわけで、ジャズ初心者にもおすすめのマンガ『ラズウェル細木のときめきJAZZタイム』をご紹介しました。ジャズファンのみなさんにとってはいい加減にセロニアス! とばかりにモンクを言いたくなるような文になりましたことを心よりお詫び申し上げます。
(文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん<http://ablackleaf.com/>)

「ザオリク的マンガ読み」過去記事はこちらから

最終更新:2019/11/13 17:11
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