今回の離婚で、男性人気は格段に上がったのではないだろうか――【小倉優子】は二度産む
人妻であろうとも、子どもが3人できるまでは、恋愛対象になりうる――。
恋多き哲学者ジャン=ポール・サルトルが、そんなことを言ったかどうかは知らないが、40代未婚の私がたどり着いた境地である。
もちろん不倫を推奨しているわけではない。離婚・再婚が、焼肉でいうところの「牛角」並みにハードルが下がってきた現代。もはや好きな人や未練のある人が「結婚してしまった」ぐらいであれば、まだワンチャンあるかもしれない、と期待できるほどに、離婚が増えたように感じるのだ。
かくいう私も、恋愛対象が「人妻子持ち」がデフォルトになりつつある。だからといって、相手の家庭を壊すという暴挙に出るつもりはない。ただひたすら、ひそかに待つのである。そして長年、私が人様の幸せを指をくわえて見てきた経験則で言うならば「小さい子どもが2人」という夫婦は、その絆の強さにおいて若干の不安定さを感じることが多い。要は離婚もありえるという話である。
こんなことを言うと怒られそうだが、子どもが3人目ともなると、さすがにあきらめもつく。初めて、静かに身を引くことができるというものだ。ちなみに、子どもが1~2人だった場合でも、上の子が中学生になって何もなければ、あきらめたほうが良いということも付け加えておきたい。
この「子どもが3人できるまで」の法則を立証してくれたのが、3月6日に離婚を発表した小倉優子である。発端は、2016年8月、「週刊文春」(文藝春秋)によって報じられた夫の不倫だ。折しも小倉優子が第2子を妊娠中というドンピシャなタイミング。これをみるだけでも、昨今の夫婦間では何が起こるかわかったものではないということがわかる。
そして、今回の離婚で、小倉優子の男性人気は格段に上がったのではないだろうか。まず第一に夫の不倫が発覚後、すぐ離婚しなかったというところに好感がもてる。何に対しても「YES・NO」をハッキリと主張するアメリカナイズされた女性が増えてきている中、彼女の対応は、妊娠というエマージェンシーな状況において、とりあえずの問題は一旦先延ばしにしたいという日本人的な思考が見えてきて妙な親近感を覚えた。「ゆうこりんも普通の女の子なんだな」と。「こりん星人じゃなかったんだな」と。
また、離婚後の心境を初めて語った日本テレビ『行列のできる法律相談所』のインタビューでは、世の中年独身男性たちをモヤモヤさせるパンチラインを放ちまくった。なんでも元夫は、2人の交際記念日が10日だったということもあり、毎月10日に花をプレゼントしてくれていたそうである。そのため「毎月10日になると、ちょっと寂しい気持ちになるかも」とのこと。
これはもうあれだ。次に付き合う男は、9日に告白して「俺がその寂しさ消してやるよ」とか言って毎月9日に花をプレゼントするか、11日に告白して「俺がその寂しさ受け止めてやるよ」とか言って、毎月11日に花をプレゼントするとかすれば、イチコロではなかろうか。妄想は膨らむばかりである。
極めつきは「今後再婚をするなら?」という質問に対する「ほかの人に対して浮かれた気持ちを持たない人」という回答だ。再婚に対してやる気まんまんなのである。普通、これだけヘビーな状況を経れば「しばらく結婚は……」とか「今は子どものためだけに……」とか言いそうなものであるが、ゆうこりんはめげない。その吉田照美も裸足で逃げ出すほどのやる気MANMAN! ぶりには、頼もしさすら感じられる。
思えば 「子どもが3人できるまで」の法則に当てはめてみると、山口もえしかり紗栄子しかりである。そして、まだ離婚はしていないものの、グラドル全盛期に青春を謳歌した筆者としては、熊田曜子にも思わず期待してしまう。安田美沙子にいたっては、第1子を妊娠中なのに、すでに夫の不倫が発覚しているとのことなので、まだまだヒヨっこ。私に言わせれば“幼い”部類である。万が一、安田美沙子とそういう関係になりそうになった場合、勘違いしすぎて「あれ、淫行条例大丈夫だっけ?」と間違った野生の勘が働きそうなぐらいである。
話がそれたが、ともあれ、これからの小倉優子の活躍ぶりには期待したいところである。現在は各メディアで離婚の真相や心境を語っている彼女ではあるが、私としては10年ほど前にハヤテのように現れて、ハヤテのように消えていったチェーン店「焼肉小倉優子」の詳細についても語っていただきたいと思っている。
西国分寺哀(にしこくぶんじ・あい)
元夫の不倫相手をほのかりんと勘違いしていた40代独身男性。「ゆうこりん」に「ほのかりん」で「りん」がつく人が好きなのかと思っていた。
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