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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム > 週刊誌スクープ大賞  > 中川政務官は即刻辞職すべき!?
週刊誌スクープ大賞

親子でゲス不倫失脚の中川俊直政務官は即刻議員辞職すべき!? 「スリルに燃える」発言の“病気度”

 ところで朝日新聞の4月24日付に新谷学週刊文春編集長インタビューが載っている。少し長いが引用してみよう。

 * * *

――メディアの分断も指摘されています。

安倍首相は良くも悪くもピュアな人という印象。1次政権のころは、味方のメディアと敵のメディアをきれいに色分けしていました。最近、産経新聞は、首相がトランプ米大統領と会った際に「朝日新聞に勝った」と言ったと報じています。首相はトランプ的なものに引っ張られているのか、再びメディアを切り分けているように見える。むしろ朝日新聞、毎日新聞、東京新聞を味方にしようというしたたかさがあると、メディアからすればもっと手ごわいと思います。

――メディアの側にも覚悟が問われますね。

首相が理念型の政治家なので、メディアも鮮烈に親安倍と反安倍に分かれる。産経の愛読者と朝日の愛読者の間では議論も交わされず、批判し合うだけで、読者は見たい事実しか見ず、建設的な議論も行われないのではないか。その一方で、横並び的な紙面作りは昔と変わっていない。政府の発表したものを報じる発表ジャーナリズムがむしろ強まっている気がします。そうすると、こんなにたくさんの新聞が必要なのかと思ってしまう。独自性を求めて「今のままの安倍政権じゃ駄目だ」と、大取材班を組んで、大きな話から小さな話までファクトを掘り起こし、徹底的に調査報道をする新聞があってもいいのでは。

――やはりファクトで勝負すべきだと。

本来、ファクトで武装して戦うのが報道機関ですが、朝日には「ファクトより論」の傾向を感じます。安倍首相を批判する上で、靖国神社の問題とか沖縄の問題とか、言い方は失礼かも知れませんが、旧態依然とした印象。同じ歌を歌い続けても、その歌が好きな人は聞きに来るが、嫌いな人は来ない。書かれる安倍首相にも「また、いつもの歌だな」と聞き流されてしまう。朝日も安倍政権を批判するなら、安倍首相がぐうの音も出ないようなスクープを出せばいい。朝日が特報した森友学園の問題はまさにそれだと思います。

 * * *

 安倍首相が理念型の政治家だとは思わないが、自分のゆがんだ理念を国民に押し付けようとするタイプの政治家であることは間違いない。

 新谷文春も最近はやや疲労が見えてきている。今週の加計学園問題などは、残念ながら文春らしい情報が不足していて読みごたえがない。ここらへんで体制を組みなおして、加計学園問題を徹底的に追及してほしいと思うが、新谷編集長いかがだろうか。

 森友学園問題では、安倍昭恵の説明会見も証人喚問も安倍自らが矢面に立ち、隠し通していきた。だが金額的にも、また安倍との近さからいっても、加計学園の加計孝太郎理事長(65)の大学の敷地払い下げ、獣医学部の新設などの疑惑は、籠池森友学園前理事長のスケールをはるかに凌駕するものである。

 今や党内がバラバラになっている民進党にどこまで期待できるか不安ではあるが、間違いなくこれは疑惑のデパート安倍晋三の本丸であるはずだ。文春で前の国家戦略特区担当だった石破茂前地方創生相もこういっている。

「不思議ですよね。なぜ大臣が変わることでこんなに進むのか。新たな条件が出るのか。世間で言われているように、総理の大親友であれば認められ、そうじゃなければ認められないというのであれば、行政の公平性という観点からおかしい」

 岸田文雄外務大臣もポスト安倍に意欲を表明した。石破も今度が総理へのラストチャンスであろう。驕る安倍は久しからず。森友、加計に深入りしている妻・昭恵の躓きが、亭主を奈落に落とすことにでもなれば、昭恵は憲政史上まれにみる「悪女」となるのだが。

 ところで落語家で元落語協会会長の三遊亭円歌(本名・中沢円法)が23日、死去した。享年88。

「東京都生まれ。山手線・新大久保駅員を経て終戦直後の1945年、二代目三遊亭円歌に入門し歌治、48年に二つ目で二代目三遊亭歌奴に。自らの吃音(きつおん)体験を表現として生かし、『山のあなたの空遠く』で始まるドイツの詩人カール・ブッセの詩を朗読する場面で『山のアナ、アナ……』と織り込む『授業中』などで人気を集めた。ほかにも『浪曲社長』『月給日』などテンポの良い自作落語を送り出し、寄席の慣例を破って初代林家三平と共に二つ目でトリを務めた」(朝日新聞4月24日付)

 圧倒的に面白かったのは歌奴時代だった。ブッセの詩を日本一有名にしたのは歌奴であった。上田敏訳の

山のあなたの空遠く、「幸」住むと人のいふ。ああ、われひとと尋めゆきて、涙さしぐみ、かへりきぬ。山のあなたになほ遠く、「幸」住むと人のいふ。

 これは中学生で知らぬ者はいなかったのではないか。立川志の輔も多くのいい新作落語をつくってはいるが、これほど人口に膾炙した新作はないはずだ。彼の高座を最後に聞いたのは一昨年だった。私は耳がよくないので、ぼそぼそしゃべる円歌の噺の半分も聞き取れなかったが、高座に上がるだけでなんとないおかし味が漂う落語家は少なくなってきた。今夜は久しぶりに「山のアナ」でも聴いてみようか。

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