トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > 社会 > 事件  > てるみくらぶ“トンデモトラブル”

資金繰り悪化の予兆あった……破産の激安ツアー「てるみくらぶ」で続発していた“トンデモトラブル”

 異変が起きたのは3月23日の夜。代表の山田氏から利用客に「航空券が利用できるか確認できない」という謎の告知メールが届き、騒然となった。

「航空券の発券システムが利用できない等の事態が発生しております(中略)発券済みの航空券はご利用頂けるかどうか現時点で確認できておりません」
「(返金については)関係先と協議の上、ご連絡させていただきます」

 曖昧な表現で伝えていたが、これが実際は会社の倒産で、客の支払った旅行代金がパーになるという最悪の知らせだったわけだ。

 海外では、代金を支払ったはずの宿泊ホテルから「支払いがない」と請求される客がいることがわかり、被害報告のあったベトナム・ホーチミンのホテルに問い合わせてみると「日本の旅行会社から予約が入っていたが、期日までに支払いがなく、客に直接支払いを求めた」とのことだった。こうしたトラブルが続く中、一時的に会社は電話も受け付けなくなり、オフィスのドアは「臨時休業」の張り紙がなされ、閉じたままに。

「知り合いのてるみくらぶ社員が、最近になって『残業代も払われない』とボヤいていたし、ある女性添乗員なんかは2年くらい前から、旅行先でコッソリ客を相手に両替をやって手数料を稼ぐなど、違法なことをやっていたんです。社内の空気が相当悪くなっている印象でした」(別の都内旅行会社社員)

 約70カ国の海外取材を経験している筆者も格安航空券で経費を抑えることは日常的にあるが、近年はネット販売が主流で対面商売が減り、ずさんなケースも確かに増えた。2月のメキシコ取材では、オンライン予約サイトの米・エクスペディア社でホテル予約を利用したところ、部屋のグレードが購入時の記載と違っていたが、あとでクレームしても返答すらなく、電話がつながったところで「ホテル側の問題」として取り合おうとしなかった。

 旅行手配のトラブルは取り返しのつかないケースが多いだけに、確実に安心を求めるなら料金比較だけで決めるのはリスクが高いということを覚えておいたほうがよさそうだ。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

最終更新:2017/03/28 17:37
12
ページ上部へ戻る

配給映画