6年間で約100人の収容者が死亡……肺結核や梅毒がまん延する“殺人福祉施設”
2017/03/28 14:00
#中国 #東アジアニュース
6年間で収容者の半数が死亡した施設。外からもわかるほどの悪臭が漂っていたという
10年から運営されているこの施設では、昨年までの6年間で約200名が入居し、その半数に上る約100名の収容者が死亡していることがわかったのだ。さらに、今年1月から2月の間には20名の収容者が死亡していることもわかり、地元警察による捜査が開始された。
すると、施設で死亡した収容者たちが、梅毒、肺結核、チフス、肝炎に感染していたことや、現在の収容者の中には、HIVに感染している者も確認されたという。施設関係者のひとりは、施設内では個室サイズの狭い部屋に複数の収容者が押し込まれて生活しており、刑務所よりひどい環境だと証言している。トイレの下水管からは悪臭が漂い、衛生状態は最悪だったという。
地元当局は、政府から与えられる補助金を運営者らが横領し、劣悪な施設運営がされていたと断定。現在までに、施設の運営者や地元政府の民生部(日本の総務省に相当)の責任者ら4名が逮捕された。政府は施設に毎年200万元(約3,200万円)を補助金として支給しており、逮捕された施設の運営者とその家族は、この金を不正に流用していたとされる。
中国メディアは、施設を《地獄の収容所》と形容し、事実上の大量殺人事件だと厳しく非難している。だが、100名近い収容者が亡くなるまで発覚しなかった事件の闇は、もっと深いのかもしれない。
(文=青山大樹)
最終更新:2017/03/29 11:31
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