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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 高野りょーすけ東大を飛び出したワケ
『現役東大生が1日を50円で売ってみたら』発売記念インタビュー

「東大生に50円の価値もない」月給1,500円!? 高野りょーすけが“日本の最高学府”東京大学を飛び出したワケ

「東大生に50円の価値もない」月給1,500円!? 高野りょーすけが日本の最高学府東京大学を飛び出したワケの画像3

――依頼を受けてきた中で、「これはいいことができたな」というのと「もうちょっと力になれたのかな」では、どちらが多いですか?

高野 それを聞かれると、すごく不安ですね。依頼が終わった後もTwitterやフェイスブックでつながっている人が多いです。この前、大学進学の相談の依頼を受けた女子高生から「あの後、第一志望が決まって、無事に合格しました」って連絡がきて、やっていてよかったと思いましたね。

――外の世界を見てからだと、東大はどのように映りますか?

高野 よく、東大生は変わり種として紹介されますけど、どの大学にもそういう方っているじゃないですか。それに50円でお会いした方々も、良い意味でみなさん変わっていらっしゃいますし。東大だから〇〇っていうのは、思っているよりは少ないのかな、と。

――あとがきで「東大生に50円の価値もない」という言葉が出てきますけど。

高野 すごく納得しました。もう終わったレースなので、そこで胸を張ってもしょうがないぞと。でも、なんだかんだこんなに依頼が来るのも東大生だから、というのもあると思うんです。東大なんて、とまでは言うつもりはないですし、東大に恩は感じています。

――50円活動をする中で、自分の長所って見えてきました?

高野 僕の中には、特長みたいなものがないんだなって実感しましたね。当初は、依頼を受けていく中で自分に共通するものがあれば、それが自分の長所だろうって思っていたんですけど、ご依頼ごとに会う人も境遇も悩みも違う。この方には、自分はこういったことができる、あの人にはこういうことができるというふうに、その人との関係の中で、ようやく自分の長所ができるんだなと感じたんです。本書にも出てきますけど、発達障害の人には数学の話、不登校の小学生だったらカードゲームで遊んであげられるなという、依頼してくれた人と接する中で、出てくる。

――50円活動を始めてから、社会に対するイメージって変わりました?

高野 変わりましたね。やっぱり、今まで接してきたタイプとは全く違う人たちで、本当に想像できないほどの数の人たちが社会をつくっているんだなと。

――50円でいつまで売り続けるんですか?

高野 昨年も同じご質問をいただいて、そのときは100件越えたらやめますって言った気がします。今、200件くらいなので、わからないですけど、今年1年は頑張ろうって思っています。
(取材・文=編集部)

●高野りょーすけ(たかのりょーすけ)
1995年、茨城県生まれ。私立の中高一貫校に通うも部活に入らず、ゲームで知り合ったニートの人と遊びすぎて、成績が急降下。親の放任主義に見かねた兄にブチ切れられ、勉強を開始。成績が良ければモテるかなと思い、さらに勉強を積み重ねて学年1位をとるも、まったくモテず、せめて勉強だけはと、なんとか東京大学理科2類に現役合格。しかし、自分の取り柄がないことと将来に不安を覚えて、自主留年。留年が決まった翌年の2016年1月1日にブログを立ち上げ、同年3月から「東大生の1日を50円で買ってくれませんか」企画を始める。

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最終更新:2017/03/26 18:00
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