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日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『山田カンヌ』第11話が痛い

『山田孝之のカンヌ映画祭』第11話 もう見てられない! 正論vs正論の正面衝突が痛すぎて……

■芦田愛菜をヘビに噛ませる

 結局、「さちこ」は撤去された。

 問題は、まだある。明日、芦田がヘビに噛まれるシーンがあり、そのヘビを確認することになる。

 用意されたヘビは3匹。「噛まれたときにケガが小さいのはこれで、ものすごい大ケガしそうな可能性があるのはこちら」と、ヘビ担当者が淡々と説明する。芦田は、うろたえつつ「やってみます」と口にする。「明日までに仲良くなっておいて、甘噛みみたいな……ないですかね」と、与えられた条件の中で少しでも現実的な方法を模索しているようだ。小学校6年生。見上げたプロ根性である。

「血がけっこう、多く出るんです」という担当者の説明に、「それ、大丈夫? 芦田さん」と大丈夫なわけがない質問をぶつける山下。まずは自分が噛まれてみることにするが、案の定、血が多く出てしまう。「芦田さん、こんな感じ」と平静を装う山下だが、一同ドン引きである。

 山下は、当然だが、噛まれるシーンを吹き替えにして、カットを割ることを提案。しかし山田は「ワンカットです」と、にべもない。

■さらに険悪になっていく山田・山下コンビ

 さらに悪いことに、愛人役のエロマンガ家が一度は了承したはずの「火だるま」シーンを「ちょっと無理」と言い出した。「火傷とかのリスクがあると思うんですよね」そりゃそうだ。

 スタントマンを用意することを提案する山下に対し、山田は「覚悟の問題だと思うんですよ」と、これも譲らない。「噛まれてくれたら、俺も噛まれます。燃えてくれたら俺も燃えますよ」と、なんの生産性もない提案をしてくる。

 話は再び「さちこ」へ。3週間待ってでも巨大「さちこ」にこだわる山田と、予算や日程などの現実的な問題を加味しながら、あくまでこの日にクランクインしたい山下。出資者である山田ファンの稲垣さん(ガールズバー経営)からの振り込みも滞っており、映画そのものの完成も危ぶまれてきた。

 この日、40歳を迎えた山下は大人として、数々の現場を仕切ってきたプロの映画人として、冷静に山田を説得しようと試みる。誠意をもって話す山下に「仕方ないです」「無理なんだったら無理です」と冷たく言い放つ山田。

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