『山田孝之のカンヌ映画祭』第8話 山田孝之の「前科のある人間」求めすぎ問題と、山下敦弘への異常な愛情
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突如「カンヌ映画祭」で最高賞を受賞したいと言い出た山田孝之と、彼に巻き込まれた人々との映画制作過程を追った、ドキュメンタリーのような、そうじゃないような番組。
殺人鬼役に芦田愛菜を連れてきたり、自身のファンの社長に資金を出させたり、その金でフランスのカンヌ事務局に押しかけちゃったりと、基本「どうかしちゃってる山田」に、監督を頼まれた盟友・山下敦弘が振り回されるという図式で、主に展開してきた。
しかし、アドバイスを聞くべくカンヌ映画祭常連の河瀬直美監督と出会ったあたりから急展開。カンヌに寄せた映画作りを否定され、その返す刀で彼女の短編映画へ出演依頼されるなど、初めてやりこめられる山田。後日、その短編の撮影現場で彼はいろいろな思いが交錯し、号泣してしまった。
「第8話 山田孝之 キャスティングをする」を振り返る。
■父親役が決定!
前回の後半、漫画家の長尾謙一郎に発注していた画コンテが届いたと、またも勝手に話をすすめる山田。画コンテというより、ただの芸術作品のような見事な「絵」と、それをそのまま撮るのではなく「インスピレーション」を「ニュアンス」で撮影するという、山田独自の撮影の提案に困惑する山下とスタッフ。それを受けてのキャスティング(配役)打ち合わせ。
自分を殺しかけた母親と、その愛人に復讐する少女というあらすじの紹介で「そして母親は狂い死ぬのであった」とナレーションする長澤まさみが怖い。
しかも、その際の絵は「全裸で水に浮かぶ水死体の両乳首から、噴水のごとく液体が噴出している」というもの。見事すぎる絵を画コンテとするのは黒澤明が有名だが、山田は、そのままは撮影しないと言った。果たしてどう撮影するのか。
絵によると母親役は基本全裸なのだが、スタッフの心配にも「大丈夫じゃないっすか」と山田は楽観的だ。さらに父親役は村上淳で決まっていることが山田から告げられる。山田はどんどん決めていく。
さらに、母の愛人役の男性(北村)は前科がある設定なので、実際に前科のある人間を集めてオーデションしたいと言い出した。真顔だ。山下や助監督が、静かに、刺激しないように、それをやんわりと回避させようとする暗黙の空気がたまらない。
なかなか折れず「本物」にこだわる山田に対し、山下は折衷案として「無職の人」を募集し、その中から探せばいいのでは? と提案する。なかなかの偏見だ。「可能性は高いかもしれないですね、定職についてるよりは」はっきりと言い放つ山田。THE・差別。
かと思えば、素人の人とお芝居したことがないという芦田に対し「大丈夫です、みんな常にしてるから、お芝居は」と、なんかいいことを言う。振り幅がすごい。
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