「嫁は感激してますけど……」“元アウトローのカリスマ”瓜田純士が大ヒットアニメ『君の名は。』をメッタ斬り!
#映画 #インタビュー #瓜田純士
純士 流行りって怖いなって思いました。最後、出演者のテロップを見て、納得したんですよ。大御所を含む有名俳優が声優として何人も参加してるんで、各々の事務所が相当なプロモーションをしたんだな、だから流行ってるんだな、と。それだけのことですよ。
――ストーリーそのものは、どうだったでしょう?
純士 これから面白くなるんだろうと思って、ずっと信じて見てたんですけど、最後の最後まで裏切られました。どうでもいい奴らが、どうでもいい時空の歪みでどうでもいいことする話なんて、ホント、どうでもよくないですか?
麗子 歴史が変わったんやで! 運命を変えたんやで!
純士 あんな人形みたいな連中、死んでても生きてても一緒だろ(笑)。どうでもいいよ。
麗子 そんなことないわ! 途中で何度も入れ替わって、最後どうなるんかと思ったら、あぁ、こうきたか、と。
純士 何度も入れ替わるシーンにしても、混乱するから、もっとわかりやすくして欲しかったですよ。声が一緒のまんま、しょっちゅう入れ替わるから、今どっちなのかわかりづらくて、途中でどうでもよくなっちゃった。
麗子 それは純士がアホやからや! 普通にわかる! 私は全部わかったで!
純士 こういう話が好きな人は、『時をかける少女』とかも好きなんですよ。メンヘラ以下です。
麗子 『時をかける少女』は嫌いやけどな。
――「メンヘラ以下」とは?
純士 メンヘラの作ったもののほうが内容がとっちらかってて、まだ印象に残るんですよ。『君の名は。』を見て思ったのは、本物の凡人の心は、こうなのかもしれないってこと。大学出て、サラリーマンやって、毎朝きっちり電車に乗って。そういう人たちの心って、案外こうなのかもしれない。俺とは人生が違いすぎるので、ちょっとわかんないわ。あともう一つ、すごく気に入らなかったことがある。
――まだありますか? それは何でしょう?
純士 『君の名は。』というタイトルの存在を、途中で匂わせすぎですね。タイトルと内容が一瞬、かするか、かすらないかぐらいが映画や小説の醍醐味で、「なんでこのタイトルなんだろう?」というのをこっちは想像したいのに、天からケツまで、『君の名は。』みたいなことを、やたら言わせよう聞かせよう見せようとしすぎです。学芸会を前にした子供が「僕すごいんだよ! 僕の今からやる演技を見てね!」と練習の段階で周囲に見せまくるのと一緒。もうわかったから、うっせえな、って感じ。幼稚くさい子だな、と。
――よかった点はありますか?
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