視聴率15%に到達も……TBS『A LIFE~愛しき人~』木村拓哉の“ワンパターン”による行き詰まり顕著に
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日曜劇場『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)第6話の視聴率は15.3%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と急伸。過去最高を記録し、今クール全作品を通して初の15%超えとなりました。先々週は日テレに『イッテQ!』スペシャル、先週はテレ朝に劇場版『相棒』をぶつけられて苦戦しましたが、本来これくらいの数字は持っているドラマなのかもしれません。ちなみにテレ朝ではジョイマン高木がマイク・タイソンの家に行って、2人でハトを愛でたりしていました。
さて、数字こそ上がったものの、お話はだいぶ行き詰まってきたかな、というのが正直なところです。第1話から繰り返し語られるのは、主人公・沖田(木村拓哉)が元カノ・深冬(竹内結子)の脳腫瘍の手術をすることになり、その難しい場所にある腫瘍を手術する方法が見つけられないという苦悩です。
しかし、この苦悩は「何をどうすれば見つかるのか」というきっかけすら視聴者側には何も想像がつかないので、結果として「ドラマの都合で、いつでもいい」「天才・沖田が見つけたときが、そのときだ」という状態になってしまい、まるでキムタクの苦悩に共感することができません。そうして引き伸ばされるうちに「天才なんだろ、早く見つけろよ」という気分になってきます。
それでもわりと楽しく見ていられるのは、やはりTBSが予算をしっかりかけた脇役陣の充実ぶりによるものでしょう。副院長・マサオを演じる浅野忠信の怪演は、もはや日曜名物となっておりますし、竹内結子、松山ケンイチ、木村文乃、及川光博といった“主演級”にも、しっかりエピソードが振られているので、それなりの見応えが出ています。
というか、沖田の役割が「深冬の手術はまだできない/それ以外は全部できる」というワンパターンになっているので、脇に振らないとクールが埋まらないというのが実情でしょうけれど。
というわけで、今回は松ケンと菜々緒の回でした。
ある日、パチンコ屋で倒れた60歳男性(高木渉)が救急に運び込まれてきました。心臓に動脈解離があり、すぐにでも手術が必要な状態です。
しかし、実はこの60歳男性は、檀上の美人顧問弁護士・榊原実梨(菜々緒)の生き別れの実父・榊原達夫でした。15年前に家を出て女のところへ行き、そのまま音信不通だったそうです。
父に恨みを持つ実梨は、手術同意書への署名を拒否。母娘ともども捨てられて苦労した見返りに、父を見殺しにすることにしたようです。
「オペに同意しないと、ひどい人みたいじゃないですか」
と言い張る実梨。どう見てもひどい人です。そこまで嫌悪するなら、なんで15年も榊原姓を名乗り続けているのかとか、せめてお母さんと相談したらどうなんだ、といった疑問が次々に頭に浮かんできますが、実梨の決心は固いようです。マサオが「命に関わる以上、オペをしないわけにはいかないんだ」と説得すると、今度は条件を出してきます。
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