連続強姦社員を放置、組織的な受信料詐欺……“公共放送”NHK会長の謝罪・辞職はまだか
#週刊誌 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
今週は文春も新潮も、女優の清水富美加(22)が、突然女優を引退して幸福の科学へ入り「出家」するといいだした件を詳しく報じている。清水は15年にNHKの朝ドラ『まれ』でヒロインの同級生役を好演して人気が出たという。両誌によると彼女の両親も信者だったが、数年前に離婚し、2人の姉は母に付き、富美加は父親と暮らしているそうだ。辞めた理由は、信仰のこともあるが、憧れて入った芸能界が考えていたところとは違う、水着の仕事をさせられるのがとても嫌だったと、教団側は言っている。CMや撮り終えた映画の違約金の問題もこれから出てくるのだろうが、なぜこの時期に引退なのか?
新潮でジャーナリストの山田直樹が、教団側の事情を語っている。それによると、ピーク時には信者数13万5,000人といわれ、そこから諸々引いても150億円の資金が残り、それで銀座や赤坂などの土地を買い漁ってきた。だが09年に政党・幸福実現党をつくり、自民党より過激な右寄り路線をとることで信者離れが起きた。また10年に持ち上がった大川総裁と妻との離婚問題などで、お布施が激減したという。
大川の長男は昨年から教団系の芸能プロ社長になっていて、10人ほどのタレントや役者がいるそうだ。そこに清水を入れ「総裁は創価学会員である石原さとみの存在をかなり意識している」(元幹部信者)ようなので、清水を「幸福の科学のさとみ」にしたいというのである。石原さとみって学会員なの? 知らなかった。
ここは出版社を持ち、大川総裁の本を毎年大量に出して、それを信者達に大量に買わせてベストセラーにするという“商売”もやっている。こうした新興宗教のやり方は、みな同じである。信者達からどうやって、どれだけカネを巻き上げるかだ。どんな宗教を選ぼうと自由だと思うが、入れ込みすぎて肉親や周囲の人間を不幸にするようなことがあってはならない。清水は、今の教団の実態がどうなのか、入信したために親や周囲の人間を泣かしてはいないか、この機会にじっくり考えてみてほしいと思う。
ポストでは芸能界と宗教の関係について触れ、宗教で芸能界差別があってはいけないといっているが、その通りである。
だが今回のケースは、少し身勝手すぎるのではないか。引退発言をしたら、すぐに幸福の科学から告白本を出すという手回しのよさも、顰蹙を買ったのであろう。誰かが後ろで糸を引いている。そう思わざるを得ない。
今週の第1位は文春の記事。不祥事が続いているNHK批判記事2本立てにあげたい。まずは、山形放送局酒田報道室の弦本康孝記者(28)が強姦致傷と住居侵入の疑いで逮捕された件。
文春によれば、事件が起きたのは昨年の2月23日。20代の女性宅に侵入して性的暴力を加え、2週間のケガを負わせた。女性からは事件当日に被害届が出され、初動の時点で弦本の名前が上がったが、慎重に捜査を進めた上で逮捕に踏み切ったという。だが、これだけでは終わらないようだ。弦本がいた前任地・山梨でも5件以上の強姦事件が起きていて、弦本が関与していた可能性が浮上しているというのだ。
弦本容疑者は早稲田大学を出てNHKに入社。甲府放送局に配属され、山梨県警を2年担当していた。そこで先輩社員ともめごとがあったが、弦本はそれを「パワハラだ」と上に報告したため、先輩社員は他部署へ異動、弦本も富士吉田支局に異動させられたが、以来、同僚達は彼に注意をしなくなったという。これなら、どこにでもいるダメ社員だが、彼が山形に異動する送別会の夜、帰宅した女性職員が家に入ろうとしたところ、何者かに顔を手で覆われた。彼女は驚いてドアを強く閉めたため、犯人は腕を挟まれ、そのまま逃げた。その際も女性は警察に被害を届け出たが、その翌日、弦本は右腕を骨折して局に現れ、「階段で転んじゃいました」といい訳していたという。
こうした弦本容疑者の数々の“疑惑”を、NHKの上の人間が知らないはずはないのに、一人勤務の山形・酒田に異動させ1年間放置したため、今回の強姦事件を起こしてしまった。NHKの職場の上司達の責任が問われるべきだと、NHK関係者が語っている。一般の企業なら、テレビの前に社長が出てきて謝罪するのが当然のケースである。ましてや、国民の皆さまのNHKである。このまま知らん顔をするわけではあるまいな。
もうひとつのほうは、NHKという公共放送の根幹に関わる重大疑惑である。NHKは視聴者が支払う受信料で運営されている。15年度の収入は過去最高の約6,600億円になり、年々徴収額は増えているという。その受信料の契約・徴収はNHKが業務委託する地域スタッフや下請け企業の人間がやっている。長崎県佐世保市にあるA社もその一つで、そこで行われていた悪質な受信料契約の手口を、元徴収人の人間が明かしている。簡単にいうと、受信料には「地上放送」と「衛星放送」の2つがあり、地上契約は2カ月前払いで2,520円だが、衛星なら4,460円と倍近い。
そこで明らかに衛星放送が映らない地域の世帯に、衛星の契約をさせて、受信料を水増しするという「詐欺」をやるのが常習化しているというのだ。こうした手口を、この会社では「ブッ込み」と呼んでいるという。
文春は元徴収人の証言を元に、その被害者たちを取材し、6人が被害を認めたという。中には、翌月気付いてNHK長崎放送局に問い合わせた。すると「すみませんでした。変更と返金の手続きをします」といわれたが、4カ月経った今も音沙汰がないというのである。
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