出版界に大旋風! 『夫のちんぽが入らない』こだまが語る、夫とネットと大喜利と
#本 #インタビュー
◆売れても素直に喜べない……
――そのギャップを楽しむ気持ちはないですか? 旦那は知らないけど……みたいな。
こだま それ以上にバレたときの恐怖がデカすぎて、楽しめない。毎日高石さんに「今日は無事でした」っていう報告のメールをするんですよ。おそらく私以上に、高石さんはその責任を負ってくださっているというか。
高石 だって、僕が悪いじゃないですか。声かけたし、企画通したし、「ちんぽ」出しちゃったし。だから僕も素直には喜べてなくて。バレないでほしいので……こだまさんからの「無事」メールがくるとホッとする。
――2人だけノイローゼ(笑)。
高石 売れてほしいけど、売れてほしくない。うれしいけど、うれしくない。ずっと引き裂かれている。
こだま 私が怖がることで、高石さんにも不安を与えてしまっている。周りのみんなは「いっそバレて、きちんと旦那さんにも言ったらいいんじゃない? これなら怒らないと思うよ」って言ってくださるんですけど……。
高石 そうは言いますけどね……。
こだま 内容が内容なので……完全にネタにしてるし……。
高石・こだま ……。
――(暗くなっちゃった!!)でも、ほら、「キング」じゃないですか。男性にとってキング、相当褒め言葉ですし。
高石・こだま ……。
――(もっと暗くなっちゃった!!)あの、どうも「ちんぽ」に目がいきがちですが、こだまさんの文章は表現のセンスがすごいな……って。そういうセンスって、どうやって培われてきたのでしょうか?
こだま 私が育ったのは集落も集落で、映画館もないですし、本当に文化がないところ。テレビもろくに見せてもらえませんでしたので、子どもの頃は本だけ、推理小説とか。大人になってネットをやるようになって、面白い人の文章を読んだりして、そこで急速に情報を得たんです。やっぱりネット大喜利ですね。
――なんか、道場みたいですね。
こだま そう! よく投稿していたサイトも「○○道場」みたいな名前で。全国から300~400人くらい一気にお題に投稿して、採点されて順位を付けられるんです。自分の書いたものが点数になるって、引きこもりの主婦にとっては面白くて。小さい頃の抑圧されていた感じが、そこで一気に爆発した、みたいな。ようやく面白いもの見つけた! って。
――その道場では、「ちんぽ」的なジャンルにも参加していたんですか?
こだま いや、私、どちらかという下ネタはあんまり得意じゃなくて……。「ちんこ」でも「ちんちん」でもなくて「ちんぽ」にしたのも、自分から一番遠い言葉だったからなんですよ。下ネタは言ったら怒られるんじゃないかっていう怖さがあって。
――「下ネタ言うと怒られる」って、なんかわかる気がします。世代的なものかもしれませんが。
こだま でも、私が唯一優勝したのは「下ネタ大喜利」だったんですよね。
――……今、ちゃぶ台ひっくり返しましたね。
こだま すみません(照)。
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