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日刊サイゾー トップ > 社会 > 事件  > 保険会社社員がオレオレ詐欺逮捕

生命保険会社社員の“オレオレ詐欺”逮捕に業界騒然!「顧客の個人情報悪用なら、大変なことに」

「契約者の個人情報は、主に『名前や年齢、住所などの基礎情報』『誕生日や社会保険番号などの私的情報』『収入や支払い状況などの財務情報』『身長や体重のほか病歴などの医療情報』の4つがあるんですが、厳重な管理があるのは後ろ3つ。しかし、高齢者をターゲットにした詐欺なら、一番緩い名前や年齢、住所などの基礎情報だけで十分悪用できると思います。保険会社の個人情報は精度が高いので、辞めた社員がこっそり闇市場に持ち出したりすることもあるのですが、コンピューターの閲覧記録などで判明することがあります。でも、基礎情報だけなら日常の作業で複数の社員が見るので、たとえ悪用したとしても情報漏洩の証拠を取るのは難しいかもしれません。情報管理の監督責任は会社にあると法律でも定められているので、もしも問題が出てしまったら、保険業界全体への痛手となるはず」(前出・営業担当者)

 昨年、あるオレオレ詐欺グループは、高齢者の情報を集める新しい手口として「高齢者のひとり暮らしを支援するグッズのプレゼント」を装ったハガキを配布。送られてきた情報をもとに詐欺未遂事件があったことがわかっている。このときは実質的な被害は出なかったというが、こうして詐欺グループの情報収集の手段が、日々巧妙化している中で、保険会社の社員までもが詐欺に加担していたというのでは事前に食い止めるのがかなり困難なレベルになっているといえる。

 今回の事件で保険会社が持つ個人情報が悪用されてはいなかったと願いたいが、いずれにせよ、今後に不安を残す話である。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

最終更新:2017/02/16 20:00
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