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週刊誌スクープ大賞

殺人容疑で逮捕! 講談社エリートに何があったのか……マンガ編集は「電通をはるかに凌ぐ長時間労働」

 ところで日本老年学会、日本老年医学会という老年研究の権威といわれる連中が、日本人は若返っているという理由で、高齢者を75歳からにしたほうがいいという提言を出した。私は70オーバーだ。若いかどうかわからないが、今の60代、70代で元気な連中は多い。

だが、なぜこの時期にいきなりこんな提言を出したのか、その裏がいろいろいわれている。

 ポストで、白澤卓二・白澤抗加齢医学研究所所長がその理由をこのように語る。

「今回の高齢者の定義見直しは政治的な背景を意識した提案と考えていい。今後高齢者の医療費や介護費用が増えていく一方で、支え手となる生産年齢人口は減っていく。このままでは社会・経済的に成り立たなくなるだろうから、高齢者の定義を見直すというのが学会の議論のスタートだったはず。学会は財政上の理由とは言いにくいでしょうが、そう理解していい」

 今回の提言は国策に沿った動きだというのである。政府が狙っているのは、現在65歳の年金支給開始年齢を最終的に75歳まで大幅に引き上げることだというのは、見え見えである。

 あと何年か先には、70歳でも現役でバリバリ働いていることが当たり前になり、病気や認知症になったりしたら、社会の害虫扱いされる時代が来るのだろう。嫌だ嫌だ。

 ところで、フランス東部、ブザンソンにある大学に留学中だった筑波大生・黒崎愛海(なるみ)さん(21)が行方不明になって5週間が過ぎた。犯人は、彼女と交際していたチリ国籍のニコラス・セペダ・コントレラス(26)だといわれているが、チリに戻ったままで身柄は確保されていない。

 そこで新潮がニコラスの足取りを追ってチリのサンチャゴへ飛んだ。さすがである。自宅のあるマンションは超高級地帯にあり、この地区は「貴族」というそうだ。

 父親は大手携帯電話会社の幹部で、母親はそこから約400キロ離れた市役所で働いていたが、昨年12月に突然退職したという。そして12月30日の午前11時頃、クルマで来た父親が、マンションに隠れていたニコラスを連れて行き、母親のいる街で家族と住んでいるといわれる。

 行方不明になっている女子大生はほぼ死んでいる、ニコラスにかけられている嫌疑は単なる殺人ではなく、綿密に用意された「謀殺」である可能性が高いと、ブザンソンの捜査関係者が話している。

 また、レンタカーの位置情報などの解析から、ブザンソン近郊の「ショーの森」を移動していることが判明していて、そこを捜索しているようだが、約2万ヘクタールもあり、すでに雪が積もり始めていて難航しているという。

 ニコラスという人間は真面目で、父親も教育熱心だと、近所では評判らしい。2人の間で何があったのか。フランス側からチリに対して、ニコラスの身柄引き渡しを前提とした拘束は求められていないという。

 こうした事件取材ものがほとんどの週刊誌から消えてしまったが、新聞、テレビとひと味違う週刊誌の事件記事をもっと読みたいものである。

 年明け早々出版界に衝撃が走った。私の古巣である講談社の社員が妻殺しの容疑で逮捕されてしまったのである。1月10日、警視庁に逮捕されたのは講談社のマンガ雑誌・モーニング編集次長の朴鐘顕(パクチョンヒョン)容疑者、41歳。

 事件が起きたのは昨年の8月9日未明だった。文京区千駄木の自宅で妻の首を締め窒息死させた疑いが持たれている。11日曜日に発売された文春は、いち早くこのことを報じている。これが今週の第1位。同誌によれば、事件当初、警察に対して朴容疑者は「妻は自殺した」といっていたそうだ。

 だが遺書は残っていなかったし、自殺する動機も見つからない。遺体の状況なども容疑者の話と違う点が多かったため、警視庁捜査一課は殺人の可能性もあるとみて両面で捜査していた。

 その後、死因は窒息死で、被害者の首には手で絞められた跡があり、絞殺死体によく見られる舌骨の損傷はなかったが、室内が物色された形跡も誰かが侵入したとも考えにくいことから、夫である朴容疑者が犯人ではないかと内偵していたという。

 文春によれば、警察がこれほど時間をかけたのは、彼が大手出版社の社員編集者で、大ヒットマンガを数多く手がけてきた敏腕編集者だからだという。講談社でも、何度か朴を呼んで事情を聞いたが、本人は一貫して否定していたそうだ。

 事の真偽はまだわからない。彼が講談社のマンガ誌「モーニング」の現役編集次長であり、09年に立ち上げた「別冊少年マガジン」創刊の編集長(週刊少年マガジンの副編集長も兼任)のとき、後に大ベストセラーになる『進撃の巨人』など数々のヒット作品を手がけてきたため、社内の人間に聞くと講談社は混乱の極にあるようだ。

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