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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 名脇役たちが仕掛ける、関係性萌え
テレビウォッチャー・てれびのスキマの「テレビ裏ガイド」第143回

おっさんたちのテラスハウス『バイプレイヤーズ』が仕掛ける「関係性萌え」

寺島「ちょっと待ってよ、『たまには』って何よ? 俺もみんなも主役やってるよ! 松重だって、遠藤だって」
光石「テレ東だろ?」
寺島「テレ朝もやってるよ!」
遠藤「テレ東の何が悪いんだ?」
光石「うるさいなあ。俺はNHKとか、キー局の話してるの」
遠藤「テレ東だって、キー局だろ?」
田口「NHKなら僕も」
光石「あんたBSだろ?」

 まさに、本人役だからこそ、説明なしにできるケンカコントだ。

 あたふたと家事にいそしむおっさんたち、おっさんにLINEのやり方を教わるおっさん、パソコンを“かな入力”するおっさん、おっさんに誕生日のサプライズを仕掛けようと準備するおっさん、プレゼント交換で各々のプレゼントを回すおっさんたち……。もともと渋い役者だからこそ、その分、かわいらしさが際立つ。

 エンディングでは、本人役を離れた本人自身でリアルなアフタートークも披露され、サービス満点。

 物語も、10年前に6人で作ろうとして頓挫したという自主映画が鍵を握っているらしいこと、大杉が何やら企んでいるらしいこと、「この中に裏切り者がいる」らしいことなど、全方位に“仕掛け”が満載されている。

 虚構と現実がないまぜになった『バイプレイヤーズ』は、もちろんこのドラマ単体でも楽しめる作品だ。しかし、ドラマや映画を見続け、彼らを知っていれば知っているほど面白い。つまり映画ファン、ドラマファンへの最高のプレゼントなのだ。
(文=てれびのスキマ http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/

「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから

最終更新:2019/11/28 19:46
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