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日刊サイゾー トップ > エンタメ > スポーツ  > 出場枠拡大でW杯は面白くなくなる?

出場枠拡大でW杯は何がどう面白くなくなるのか? 日本にとっての大きなデメリットとは

fifa013FIFA公式サイトより

 今月10日、2026年大会よりワールドカップ出場枠を32カ国から48カ国に拡大するとFIFA(国際サッカー連盟)が公式Twitterで発表した。ジャンニ・インファンティーノ会長は、ワールドカップ出場が難しい国にチャンスを与えることを主な理由として挙げている。

 しかし、欧州53カ国合計197クラブが加盟している欧州クラブ協会は、この決定に反対の意向を示している。ただでさえ代表戦による日程の圧迫で、選手たちのケガの心配が叫ばれている昨今のサッカー界。実際に選手たちに給料を払っているクラブ側としては、当然の主張だろう。反対声明の一文では、「FIFAのこの決断は、スポーツのためではなく政治のための判断だ」と、カタールや中国などのお金は持っているが、ギリギリW杯に出場する事ができない国との、なんらかの関係を暗に示し、痛烈に批判している。

 これに対してFIFA側は、グループステージを3カ国×16グループにすることで、決勝進出国の試合数を、グループステージ3試合+決勝トーナメント4試合からグループステージ2試合+決勝トーナメント5試合と、現行の最大7試合から増えないよう対応している。だが、クラブ側からすれば、出場国が増えれば出場選手が増えてしまうため、納得できるものではないだろう。

 問題は選手の過密日程だけではない。このレギュレーションになると、W杯の大会としての質が確実に下がってしまうという。

「過密日程による有利不利が如実に出てきてしまうことも不安視されています。現実にはあり得ませんが、わかりやすく例えると、1日目にA対B、2日目にB対C、3日目にA対Cという日程で試合が行われたとします。そうなると、中日ができるAの有利は誰の目にも明らかになりますよね。さらに、最終戦のA対Cが引き分けでも両国が決勝トーナメント進出できる状況の場合、共謀してしまう可能性も出てきてしまいます。最終戦が同時に行われるのが、グループステージ最大の面白みでした。もう一つの試合の途中経過次第で、戦術を変えたりなど、駆け引きや番狂わせの要素が増えるからです。もしかしたら、W杯はこれまでに比べて格段につまらなくなってしまうかもしれませんよ。世界中のファンからFIFAの公式Twitterには、『全体のレベルが下がる!』『W杯の何が面白いか知っているのか?』『サッカーは金で汚していいものではない!』などの非難の声が殺到しています。その一方で、『これでわが国も出れる!』『世界のレベルを均一化する良いチャンス!』と、ポジティブな意見が多少なりとも出ているのも事実です。スペインプロリーグ機構を筆頭に欧州各国はFIFAを提訴する構えみたいですが、覆すのは難しいでしょうね」(スポーツライター)

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