トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > テレ朝「スポーツ報道」をリード
熱血!スポーツ野郎

2017年のスポーツ報道をリードするのはテレ朝? 見応えあった「年末年始スポーツ特番3選」

●『日本サッカー新時代~2018年への旅~』(1月8日深夜/テレビ朝日系)

 W杯出場を懸けたアジア最終予選の真っただ中だというのに、今ひとつ盛り上がりに欠ける日本サッカー界。そのせいか、サッカー特番、と呼べるものも数が少なかった。

 ひとつには「スター不在」という側面があるはずだ。サッカー選手でいま、最もCMに起用されているのが、50歳になろうという三浦知良(横浜FC)。本田圭佑(ACミラン)や香川真司(ドルトムント)、内田篤人(シャルケ04)らこれまでの人気選手が結果を出せていない今、番組作りとしても難しいものがあるはずだ(実際、前述したとんねるず特番でも、今年はカズとのPK対決だった)。

 その中で、新しい世代にスポットを当てていたのが『日本サッカー新時代』。2010年の南アフリカW杯後から始まった年1回の特別番組も、今回で7回目。これまでは、本田、香川、岡崎慎司(レスター)らの世代に密着してきたこの番組も、ついに清武弘嗣(セビージャFC)、原口元気(ヘルタ・ベルリン)、大迫勇也(1.FCケルン)、久保裕也(BSCヤングボーイズ)、小林祐希(SCヘーレンフェーン)ら、昨年の代表戦を牽引した選手たちをメインに取り上げていた。

 興味深かったのは、清武と原口の対談で、2人が声をそろえて「目指すべきサッカーはない。勝つのが正解」と発言したこと。2014年のブラジルW杯において、選手が口々に「自分たちのサッカーを!」と発言し、無惨な結果に終わった点と比較してみると、世代間の意識の差が顕著に出ている。こうした番組を通して、新たなサッカーファンもきっと増えるはずだ。

 余談だが、正月恒例の『ウルトラマンDASH』(日本テレビ系)のサッカーチャレンジ企画でも、今年起用されたのは清武。これまで常連だった中村俊輔(ジュビロ磐田)や遠藤保仁(ガンバ大阪)を押しのけ、世代交代の波がしっかりと見て取れた。

 ほかにも印象に残ったスポーツ特番、面白かった企画はあるのだが、スポーツへの愛情と敬意、局としての勢いを感じる点で、テレビ朝日系の3つの番組を取り上げてみた。WBCやサッカーW杯アジア最終予選といった、2017年の注目競技の放映権を持っているテレビ朝日なだけに、今年の「攻勢」を引き続き期待していきたい。
(文=オグマナオト)

最終更新:2017/01/14 14:00
123
ページ上部へ戻る

配給映画