2017年のスポーツ報道をリードするのはテレ朝? 見応えあった「年末年始スポーツ特番3選」
#スポーツ #熱血!スポーツ野郎
●『夢対決2017とんねるずのスポーツ王は俺だ!! 5時間スペシャル』(1月2日/テレビ朝日系)
「卓球(vs.福原愛&男女メダル軍団)」「テニス(vs.錦織圭)」「リアル野球BAN(vs.侍ジャパン)」「ゴルフ(vs.石川遼&松山英樹)」「サッカー(vs.カズ)」と、毎回おなじみのコンテンツが並んだこの番組。マンネリといわれて久しいが、お屠蘇気分でのんびりまったり見るには、これくらいがむしろちょうどいい。
『とんねるずのスポーツ王』といえば、毎年話題になるのが「リアル野球BAN」。だが、今年目を引いたのは「卓球」企画だ。この番組の功労者ともいえる福原の16歳から28歳まで、番組出演12年史の振り返り。少しふてくされながら番組に出ていた10代の少女がメダリストになり、女子卓球のリーダーとなり、結婚するまでの“精神的な”成長譚は、ずっと卓球を追っていたとんねるずと、この番組だからこその芸当ともいえる。
そして、とんねるず抜きの、卓球男女メダリスト対決の白熱ぶり。10回を超えるラリーは実に見応えがあり、最後にミスをしたのがこの日、結婚ネタをいじられまくった福原。「卓球は精神面がすごく大事なんだなと思いました」という福原の締めコメントも含め、見事な流れができていた。
ただ、とんねるずも、もう55歳。いよいよ還暦が見えてきた中で、この番組は今後どの方向に向かっていくのか? “ガチンコ対決”にも疲労が見え隠れする。
その点で今後に期待させたのが、女子レスリング・伊調馨と木梨の特別対談。対決が売りの番組なだけに、コーナーとしては「かぶって叩いてじゃんけんぽん対決」をうたってはいたが、実際は『情熱大陸』(TBS系)を意識した構成(実際、ナレーターも、ここだけ『情熱大陸』でおなじみの窪田等に切り替わった)に加え、相手の懐にスッと入っていく木梨ならではのトークと間合いの詰め方で、テレビ嫌いの伊調から笑顔を引き出していた。
もともとこの番組の魅力は、勝負そのものよりも、勝負の合間にとんねるずとの掛け合いで見せるアスリートの素の部分であるはず。今後はもっと実直な対談やインタビュー形式が増えてもいいと思うし、それでも面白くできる話術とスポーツ知識、人脈が、とんねるずにはあるはずだ。
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