草なぎ剛主演『嘘の戦争』 注目ドラマで好評だったのに意外な低視聴率……そのワケとは?
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フジテレビが、ひどく落胆しているという。1月期の注目ドラマで、10日に初回2時間スペシャルで放送された、草なぎ剛主演『嘘の戦争』の視聴率が11.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、予想をはるかに下回る低調ぶりだったからだ。
「フジは、草なぎの“復讐シリーズ”第1弾の『銭の戦争』(2015年1月期)の初回が14.1%で、かつSMAP解散後のソロ初仕事とあって、注目度も高いことから、あわよくば15%超えを期待していたようです。しかし、関西地区では15.5%を取って同時間帯トップだったにもかかわらず、関東地区では平凡な数字。裏に強力な裏番組があったわけでもないですし、注目ドラマの初回としては、あまりにも寂しい視聴率です」(テレビ誌関係者)
『嘘の戦争』は、9歳のときに目の前で父、母、弟を殺されながら、“無理心中”として処理されてしまった浩一(草なぎ)が、タイに渡って詐欺師となり、記憶の中の真犯人と再会。復讐のために日本に戻って、事件の関係者たちに詐欺師ならではの手法で罠を仕掛けていくというストーリー。
ネット上の視聴者の声を拾ってみると、「面白かった。草なぎの演技も真に迫っていたし、藤木直人、安田顕、市村正親ら共演者の演技も良かった」「特に草なぎのファンじゃないけど、期待以上に面白く、先が気になる。フジにしては面白いドラマ」「映像に引き込まれるくらい、目が離せなかった。ドラマの完成度が高く、この先に期待が膨らむ」「豪華なキャストが生かされないドラマもあるけど、このドラマはベテランも若手も、とても面白いキャラクターになっていた」「草なぎの演技がより一層うまくなった。脚本や演出がいいので、水原希子や山本美月が嫌いな私でも、気にしないで見られた」といった調子で、称賛する意見が多いようだ。
それでは、もともと注目度が高く、実際、視聴者の評価も高かったのに、視聴率が伸び悩んだ要因はどこにあるのか?
「ズバリ、視聴者の“フジ離れ”に尽きるのではないでしょうか。このドラマが他局で放送されていたら、もっと高い数字を取っていたはず。草なぎら出演者は、いいとばっちりを受けたようなものです。視聴者にとってフジのドラマは、『つまらないので見ない』という風評になってしまっているのです。それを如実に示すように、昨年のフジのドラマは全話平均でオール1ケタ台。今回、フジの連ドラで2ケタ台を取ったのは、昨年7月21日オンエアの松嶋菜々子主演『営業部長 吉良奈津子』初回の10.2%以来、半年ぶりだったのですから、いかにフジのドラマが視聴者から敬遠されているかがよくわかります」(同)
せっかく、いい作品を作って視聴者の高評価を得ても、視聴率という数字に結びつかなければ意味がない。今後、『嘘の戦争』は視聴者の“フジ離れ”と闘っていかなければならないようで、関係者としてはこの先、視聴率が伸びていくのをただ祈るばかりだろう。
(文=田中七男)
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