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日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > テレ東『山田孝之のカンヌ映画祭』

また、あいつらが“仕掛けて”きた! 気持ちよく振り回されたい『山田孝之のカンヌ映画祭』

 後のインタビューで山下は「(監督2人とも)テレビのバラエティを観て育ったし、ドラマの影響も受けているので、それらの要素を全部やってみたい、山田くんのこの企画(『東京都北区赤羽』)ならできる、そして変なものは間違いなくできたという手応え」があったと語っている。

 いくら言葉を並べても、実際に観ていない人にはピンと来ないとは思うが、雑に言わせてもらうと『ガキの使いやあらへんで!!』(日本テレビ系)でよくあるリアルっぽいコントの長いやつみたいな感じだ。汲み取ってほしい。

 さてそんな前作があってからの、今作『山田孝之のカンヌ映画祭』である。「第一話 山田孝之 カンヌを目指す」放送を振り返る。

 カンヌでタキシード姿の山田と山下監督。これは山田の夢なのか?

 オープニング。カンヌを歩く山田のバックに流れる山田とフジファブリックのテーマ曲「カンヌの休日 feat. 山田孝之」が、しびれるほどかっこいい。歌詞は、カンヌで賞を獲った映画のタイトルがずらり。

 東宝スタジオ。『勇者ヨシヒコと導かれし七人』の楽屋で、呼び出されてやって来た山下に、カンヌで賞を獲りたいとの相談を、ヨシヒコの衣装のまま、大真面目に持ちかける山田。

 理由としては、近年、本を書いたり(『実録山田』ワニブックス)、MV(TEE「恋のはじまり」)の監督をしたり、いろいろ新しいことをしていく中で、賞が欲しくなり、狙うなら世界最高峰のカンヌだということらしい。『赤羽』の冒頭で、映画撮影を中断して、急に赤羽に移住すると言い出した「おかしくなっちゃった山田」の再来だ。

 途中、カンヌへの想いを語る中で、日本アカデミー賞に1回も呼ばれたことがないことへの不満を「正直なんなんだ?」「存在知ったのも何年か前ですけど」という言葉で、真顔で吐き捨てる山田。気持ちいい。

 その作品の監督を依頼され、特にカンヌを意識したことがないという山下に「意識してなかったから獲れなかったんじゃないですか? 意識してこっからやってけば獲れますよ?」「本気出せば」と早口でまくしたてる山田。もちろん真顔。見た目は「ヨシヒコ」だ。

 途中、「ヨシヒコ」の「メレブ」まんまの姿のムロツヨシがふらりとやってきて「『北区』だ? 『北区』これ? 『北区』だ? 出せ出せ『北区』に」と楽しげに絡んでくる。否定する2人に「じゃあ何区?」。この人はこうやって仕事を増やしてきたのだろうなとしみじみ思う。

「人を巻き込む時とか、何かやる時は強引なところがある」というムロの山田に対する証言がリアルだ。

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