セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ……多摩川の河原で「新春・七草クエスト」
#勝手にしらべ隊
続いて探すのはセリ。これは休耕田のような湿地に生える食草なので、水の溜まった場所の回りを探してみるものの、これがなかなか見つからない。このあたりはセリの好む土壌とはちょっと違うかな。
セリの代わりにやたらと生えているのが、外来種のオランダガラシ。いわゆるクレソンである。
春の七草が選出された時代から何百年もたっているんだから、もうクレソンに世代交代してもいいような気がする。いや、でもやっぱりセリを見つけたい。多摩川のセリ、タマガワのセリ!
さんざん探してようやく見つけたー! と思ったけどちょっと違うか。
ダメだ、セリっぽい草なら生えているけれど、これぞセリというやつが見つからない。セリはドクゼリというその名の通り毒草があるので素人同定が危険なターゲット。あせりは禁物である。……セリだけに。
川沿いにだいぶ歩き回り、こりゃもうダメかなーとあきらめかけたその時、草むらの中で探していたアイツを発見!
八百屋で売っているセリとはちょっと違うが、これこそが野生のセリの姿。葉っぱをちぎって嗅いでみれば、まさにセリの香り。念のため根っこを確認して芋状になっていないことを確認(芋状ならドクゼリ)。
どうにかセリを狩って、新年早々競り勝ったということで、こりゃ縁起がいいわい。
これで、残すはホトケノザだけである。野草の図鑑に載っているホトケノザならいくらでも見つかるのだが、春の七草でいうホトケノザはタビラコ(コオニタビラコ)というタンポポに似た草のこと。これが全然見つからない。
黄色い小さな花が咲いていれば見つけることもできるだろうが、図鑑の写真のように都合よく咲いていないのが野草というもの。田んぼの畔などに生える草らしいので、探している場所が悪いのだが。
参加者の話だと、なんでもタビラコは全国的に数が減っているそうで、場当たり的に探すのは難しいらしい。今日のところは仏様に適当な草に座っていただき、それをホトケノザとしておこう。
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