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日刊サイゾー トップ > 社会  > 格安航空“トンデモ”トラブル

発券された席が存在しない……LCC・格安航空スクートの“トンデモ”トラブルと“雑すぎ”対応

 成田空港で利用者たちに話を聞いていると、別の航空便から到着した日本人からは「スクートは遅延の常習犯なので、ちゃんと時間通りに到着したい場合は使えません」という話が聞けた。成田空港の職員にも話を聞いてみると「ハッキリ数を数えたわけではないですけど、最近かなりトラブルが増えているみたい」と言っていた。

 確かにネット上のSNSなどを見ても、最近3時間半や6時間遅れがあったという客の報告が見られ、なかば炎上気味となっている様相だ。

 航空機は我々乗客が命を預ける乗り物であり、座席トラブルや遅延など運行上の不祥事が相次ぐと、次に不安になるのはメンテナンスの不備や事故の心配だ。遅延して乗り換え便のチケットが無駄になった客にも謝罪ひとつない無責任な対応も含め、スクート航空はどう考えているのか取材してみたが、これまた呆れるものだった。

 日本オフィスに電話すると、日本語対応と明記してある番号にもかかわらず、カタコトの日本語を話す女性が「私は日本語がわからないのでシンガポール本社に電話してください」と言う始末。そこで本社に問い合わせると、こちらは英語対応のみで、担当女性が「飛行機である以上、遅延はどうしようもないと上司が言っています」と伝言ゲームのような返答。その後、3時間を超えた遅延については補償の対象にあるという説明こそあったが、とても洗練された対応とは言い難かった。

 スクート航空はシンガポール航空の出資で5年前に設立され、12年には「ベストLCC」に選ばれたこともあったが、エアアジアなどのほかLCCと比べても機内の飲食物の値段が高く、今回のようなトラブルも含めれば、体感的には解散したトランスアジアよりずっと質が低い印象だ。

 同社は来年、タイガー・エアとの統合でブランディング価値を高める方針を打ち出しているが、そんなことよりまずは時間通りに客を運ぶ基本的な努力から始めたほうがよさそうだ。筆者は二度と利用しないと思うが……。
(文=ハイセーヤスダ/NEWSIDER Tokyo)

最終更新:2017/01/11 13:13
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