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日刊サイゾー トップ > 社会  > 格安航空“トンデモ”トラブル

発券された席が存在しない……LCC・格安航空スクートの“トンデモ”トラブルと“雑すぎ”対応

flyscoot1221大騒動になった機内の様子

 11月に台湾のトランスアジア航空が経営不振により突然運航を停止し、解散してしまった。6月に同航空を利用したばかりの筆者だが、11月末、別の格安航空会社(以下LCC)、スクート航空でトンデモない事態を目の当たり にした。

「席がないじゃないか!?」
「本当に乗れるんでしょうか!?」

 多数の日本人客の抗議で機内の入り口がごった返していたのは、タイ・バンコクのドンムアン空港からたつ成田行きの便だ。困惑する乗客に聞くと、なんとチケットに明記された座席が機内に存在しないというのだ。航空会社がカウンターで手配したチケットには「5A」「6B」といった座席番号が記してあり、数字が縦の列番号でアルファベットが横列の順だ。しかし、客が手にした「7G」などのチケットが、実際の機内には「7E」までしかないなど、存在しない席番号が発行されていたのである。

 乗務員が慌てて対応するも明確な説明がなく、日本語が話せる者もごく一部であったため、先行きの見えない十数名の乗客たちは出発時刻が過ぎても20分以上も入口周辺に立ち往生となった。同行したジャーナリストの片岡亮氏は60カ国以上の豊富な海外取材を経験しているが「スクートは初めて乗りましたが、こんなトラブルは見たことがない」と驚いていた。結果、宙に浮いた乗客たちは空席に振り替えられたことで、グループがバラバラになりながらも機内から締め出されずに済んだが、もっと混んでいたら最悪乗れないという事態があったかもしれなかった。

「僕たちは旅行会社に頼んでツアーを組んでもらったので、こういう格安だったこともよく知らなかったんですけど、添乗ガイドもいないのでどうしたらいいかわからなくて本当に焦りました」と被害に遭った男性。

 まれに見るミステイクだったというなら海外旅行にはつきものののちょっとした珍事件で済んだが、そもそも、このスクート航空、筆者がバンコクを往復した際、行きも帰りも遅延する大失態をやらかしていた。成田出発の行きの便は、なんと2時間以上の遅延。「航空機が到着していない」というのがスクート航空からの説明だったが、おかげで筆者はバンコクで乗り換えるはずのラオス行きの便には間に合わず、チケットが無駄になり、改めて買いなおすハメに。それでもスクート航空のカウンターデスクは「当方では一切、責任を負えません」と冷たい一言。謝罪すらなかった。

 その帰りの便が先の珍事だが、帰国便は航行中、機内が大きく揺れてもいないのに座席上部の荷物入れが突然開いて、荷物があやうく落ちそうになったのに、乗務員はそれをほったらかし。客が立ち上がって閉じるしかなかった。その上、到着チケットの発行ミスで遅延したわけだが、機内では到着直前に遅延を詫びる短いアナウンスがあっただけ。これぞ安かろう悪かろうの顛末というしかない。

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