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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > E-girlsと日本のヒップホップ
MC内郷丸「現代アイドルソング学概論」第2回

ラップだけじゃない!  E-girls『Go! Go! Let’s Go!』から見る日本のヒップホップカルチャー

「Ki・mi・ni・mu・chu」(YouTubeより)
「Pharrell Williams – Happy(Official Music Video)」(YouTubeより)

 三代目J Soul Brothersの大ヒット曲『R.Y.U.S.E.I.』(rhythm zone)もまた、海外のEDMをJ-POPに取り入れようとしていると考えることができる。

三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE/「R.Y.U.S.E.I.」Music Video(YouTubeより)

 EXILEはじめ彼らLDHグループは、今でこそヒットを飛ばすアーティストのように思えるが、決してはやりのJ-POPをやっているわけではないのである。LDHグループが持つ“EXILEイズム”とは、「海外のダンスカルチャーを日本に取り入れ、日本になじませようとする姿勢」といえるだろう。

 彼らを「アメリカのトレンドを適当にパクってカネを稼ぐ成金集団」と言う人もいるだろうし、そういう側面は否定できないが、ここでそんなことを言うのはワック……じゃなかった、野暮なのでやめよう。

 すべてがLDHのお手柄だと言うつもりは毛頭ないが、彼らは確実に日本にダンスカルチャーを浸透させた。アイドルの卵たちはダンススクールで学ぶ中で、ヒップホップダンスにも触れるようになった。板野友美(そういえばいま何しているんだろう……『Dear J』超よかったなあ)はAKB48加入前、ヒップホップダンスをやっていたし、平成24年度からは中学の授業でヒップホップダンスが教育に取り入れられている。

 現在のラップブームよりも前から、確実にヒップホップは日本に浸透していた。ただしそれはラップという形ではなく、ダンスという形だったのだ。E-girlsの『Go! Go! Let’s Go!』は、そんなLDHが浸透させてきたヒップホップが詰まった一曲なのである。ヒップホップとは、アンダーグラウンドで活動するラッパーたちだけのものではないのだ。
(文=MC内郷丸)

Twitterアカウントは@bfffffffragile

MC内郷丸の「ほんと何もできません」https://synapse.am/contents/monthly/uchigomaru

最終更新:2017/01/19 19:00
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