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じゃまおくんのザオリク的マンガ読み

『逃げ恥』だけじゃない! 読めば読むほど煩悩が蓄積する「童貞マンガ」特集

■『どうてい』

 最後にご紹介するのは『どうてい』という作品。タイトルがひらがなになっただけでもインパクトがすごいのですが、単行本の表紙からもビンビンに童貞感が伝わってきます。なんというか、ほかの作品とは醸し出すオーラが桁違いです。昭和の作品ならではのすごみを感じます。

 主人公は河島永悟という高校生。永悟の恋人の「クミ」が担任の教師に犯され、ショックで自殺してしまいます。怒りのあまりにその担任を刺してしまった永悟。東京での忌まわしい事件を忘れるべく、北海道での高校生活に新天地を求めます。そこでまたいろんな女と出会っては苦悶する、というストーリーです。

 北海道の親戚の家に引き取られた永悟は、いとこの優子ちゃんに惚れられたり、なぜか永悟の忌まわしい過去を知っている女、奥村美和子に誘惑されたりと、なにげに結構モテモテです。彼女らとエッチをするチャンスは十分にあるのですが、そのたびに死んでしまった元恋人「クミ」の遺影が脳裏をよぎり、手が出せず。常に苦悩し、悶々とし続けるというダウナー系童貞マンガで、なんというか救いようがない感じがすごいです。

 主人公の永悟はおそらく童貞なのですが、インパクトのあるタイトルのわりには、作品中ではあまり「童貞」というキーワードが出てきません。美和子に誘惑された時に手が出せず、「君ィ童貞!?」ってののしられたシーンぐらいでしか出てきません。そういう意味では、表紙オチ感が強い童貞マンガでもあります。

 というわけで、『逃げ恥』便乗企画、読めば読むほど煩悩が蓄積する童貞マンガ4作品をご紹介しました。年末にこんなの読んだら、悶々として、落ち着いて年が越せなさそう、なんて思う方もいるかもしれませんが、ご安心ください。蓄積された煩悩は、除夜の鐘により、キレイさっぱり浄化されることでしょう。
(文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん<http://ablackleaf.com/>)

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最終更新:2019/11/13 17:13
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