プミポン前国王死去で自粛ムードのタイ、観光客減少で“チップ詐欺”横行中!
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プミポン前国王が10月に死去したことでタイ国内は自粛ムードが広がり、国内で予定されていた一部コンサートやムエタイといった娯楽イベントも続々中止となった。
商店などは大半が営業を再開しているものの、衣料店では喪服が並べられ、悲しみのムードから観光客も減っている様相なのだが、夜の街ではその減収を取り戻そうと、違法なチップ詐欺が横行している。現地取材で当事者を直撃した。
首都バンコクでは、日本人向けの店も多い歓楽街パッポンなどが有名だが、ぼったくり店なども少なくないため、仲介役のガイドが安全な店を斡旋することもある。あるベテラン観光ガイドのタイ人が勧めるのは別の地区で、にぎやかな通りからは外れる「プラザ・エンターテイメント・コンプレックス」なる雑居ビル。複数の風俗店が「マッサージパーラー」として入っている。
サービスは日本のソープランドに近いもので、90分の代金は接客する女性の質により、おおよそ1,500~4,000バーツ(約4,500円~1万2,000円)となっており、ほかに飲み物代100バーツ(約300円)がかかるというシステム。あとは女性には気持ち程度のチップを渡す習慣がある。
「客の多くは中国系やアラブ系の客で、日本人も珍しくはありません」とガイド。
客はひな壇に並んだ数十名の女性から好みのタイプを選んで個室へ移動する形式で、タイの夜を楽しむ男性にはおなじみのものだが、国王の訃報以降で増えているのが、店とは無関係に単独で客から金を奪う詐欺コンパニオンだ。
店のひとつ「CUPIDY」(日本語表記・キューピット)から出てきた韓国人の中年男性が必死になってクレームをつけている場面に出くわした。ガイドによると、「女性コンパニオンが、客のクレジットカードから不正に金を落として逃げた」という。
「店側もまったく関与していないところで女性が勝手にやったことで、店は女性をクビにすると言っているけど、客の方は店側に賠償を求めているようです。当の女性は店から逃げてしまっていて、連絡がつかない状況」(同ガイド)
被害者は店側の関与も疑っていたが、グループで来店した韓国人客の、ほかの3人は何も問題はなかった。ガイドによると、このパターンでの詐欺が国王の死去以降、増えているのだという。
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