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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 『ドキュメンタル』何が新しい?
テレビウォッチャー・てれびのスキマの「テレビ裏ガイド」第141回

松本人志が作る『ドキュメンタル』という新しい“笑いの戦場”

documental.jpg『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』

「お断りします」

 招待状を受け取ったブラックマヨネーズの小杉竜一は、困惑しながらそう言った。

 差出人は松本人志だ。

「松本さんの頭脳で考えたものにこんな感じで入ったら俺、死んでしまいますわ!」

 また松本人志が新たに動き始めたのだ。

 漫才では『M-1グランプリ』、コントでは『キングオブコント』、大喜利では『IPPONグランプリ』、フリートークでは『人志松本のすべらない話』……と、松本は笑いのそれぞれのジャンルで頂点を決する舞台を作ってきた。

 それはいずれのジャンルにもプレイヤーとして精通し、その頂点を極めている説得力があるからこそ、なし得ているものだ。

 だが、個人の笑いの総合力を測る舞台は用意されていなかった。

 突飛な発想力のボケと、鋭い言葉のセンスや天然ボケ。それらに対する瞬時のツッコミ……。すべて「笑い」だが、種類はまったく違う。したがって、それを得意とする人もたいてい別々だ。

 だから、当然、その優劣を測定するすべもなかったのだ。けれど、ついに松本は、そんな笑いの総合力を競い合える場を作り上げたのだ。

 それが、Amazonプライムビデオで始まった『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』(全4話/毎週水曜 新エピソード更新)だ。Amazonプライム会員への独占配信である。総合演出は『ダウンタウンのごっつええ感じ』や『一人ごっつ』、『笑う犬の生活』(いずれもフジテレビ系)などを手がけた小松純也。さらに演出には『PRIDE』中継などで「煽りVアーティスト」の異名を取った佐藤大輔が名を連ねている。その結果、ネット番組にありがちな安っぽさとは無縁。適度な緊張感が維持され、荘厳にセットからバカバカしさが醸し出されている。

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