「女は穴だと思っていた……」“元アウトローのカリスマ”瓜田純士、4度目の結婚で改心したワケ
#インタビュー #瓜田純士
――聞けば聞くほど、尋常じゃないですね。
純士 そんなことを繰り返してきたから、自分は安らぎや本当の恋愛とは一生無縁なんだろうと思ってました。女と付き合うと最後は必ず「てめえこの野郎!」となっちゃう。病的でしたからからね、俺の短気は。
麗子 昔のおじゅんは、女心をまったくわかってなかったしな。
純士 こんなこと言ったらさらに顰蹙を買うでしょうけど、以前は女なんて、ただの「穴」だと思ってましたから。歩く穴。ウォーキング・ホールですよ。俺は自分のお袋を尊敬してきたので、「お袋に堂々と会わせられるような相手以外は女として見ちゃいけない」という思いがあって。口にこそ出しませんでしたが、昔は女と付き合ってる最中、「お袋に会わせたくないな。ってことは、お前は穴だな。穴はとっととシャワー浴びて帰れよ」と内心思うことが多かったんです。
――なぜそこまで女性を軽蔑していたのでしょう?
純士 俺がただの最低野郎だから……っていうより、少年期からトラブルが多過ぎて人間不信になっていたのが大きいですね。女は大抵うたう(密告する)し裏切るんで、冷めた目で見ちゃってました。内側を見せたくないし内側に入れたくない。恋愛ごっこもたまにはしたけど、俺はいつでも仮面をかぶった状態。女が寄ってくると、すべてがハニートラップに思えちゃう。気が抜けない。勘ぐってピリピリしちゃうんです。
――男同士の人間関係は当時、どうだったのでしょう?
純士 男同士の世界なら、裏切られたら「この野郎!」とやり返すこともできるし、裏切ったほうも怯えてガラをかわすハメになるじゃないですか。でも女は違う。寝返り打ったり、誰かにペラ打ったりしても、翌日にはシレッと自分の生活を送ることができる。痛い目に遭わないと思って、余裕かましてるんですよ。俺はそれがイヤで、クソッタレと思ってました。
麗子 私と付き合い始めのころも、おじゅんは全然心を開いてくれなくて、横を並んで歩くことも許してくれへんかったな。後ろを歩け、と。デート中に手を繋ぐなんて、とんでもない。恥ずかしいから絶対にダメだって。
純士 当時の俺は頭の中で、「なんでこの関西の女は俺がタバコを切らしてるのにストックを持ってないんだ?」ぐらいに思ってましたからね。で、ある日、彼女から言われたんです。「純士の考える恋愛関係は『親分と若い衆』であって、男と女じゃない」と(笑)。俺はそれを聞いて、「あれ? 俺ってそんなに変?」と少しずつ反省し始めた感じですかね。
麗子 あのころのおじゅんは、ホンマにどうかしてたわ!
純士 で、そのあと結婚してから一度だけ、彼女に手を出して怖がらせてしまったことがあって。それをやらかしてから、俺の中で確実に何かが変わりましたね。本当にすまないことをしたと反省し、その日から「責任を取らなきゃ。こいつと一緒の墓に入るんだ」という覚悟が決まり、生まれて初めて女と二人三脚になれた。以来、口ゲンカはたまにあるけど、暴力は一度もないですね。「怖いからさよなら」と言わずに、彼女は逃げずについてきてくれた。だから俺もその気持ちに応えて、まともな人間になるべく、努力するようになりました。で、こうして今も2人で一緒にいるから、ほとんど「戦友」みたいな感覚ですね。彼女とだけは、深い絆的なものを感じるんですよ。
――奥様は殴られたとき、逃げることを考えなかったんですか?
麗子 足腰強いほうなんで、あの程度じゃ逃げないですね。私、後悔する人生がイヤなんですよ。この人と縁あって結婚したからには、やれることは全部やって、後悔だけはしないようにしたい、と。その結果、「どうしてもお前とは無理」と言われたなら仕方がないけど、そうじゃないなら、諦めたくないんです。
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