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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム > 週刊誌スクープ大賞  > 孫正義は天才?詐欺師?
週刊誌スクープ大賞

借金10兆円超でも新事業に着手! ソフトバンク孫正義は希代の天才か、それとも詐欺師か――

 さて、孫正義という人物は日本のトランプだという記事がポストにあったが、それは希代の天才か、詐欺師かという人物評価に裏表があるからだろう。

 ロシアのプーチン大統領と親しく話し、英国の半導体設計会社を3兆円以上で買収するなど、孫氏の派手な動きが話題だが、内情は火の車だということはよく知られている。孫氏を支えているのはメインバンクのみずほグループだが、もし孫氏がコケたら、みずほも無事ではいられないのだ。

 今度は、サウジアラビアなど中東の政府系ファンドと10兆円規模の投資ファンドを作るというのである。孫氏は自身も2兆6,000億円程度を注ぎ込み、テクノロジー企業に投資しすると宣言しているそうだ。

 だが、サウジというのは中国よりも弾圧の厳しい国で、言論の自由はもちろん、大半の国民の自由も制限されている国である。まともな商談が行えるとは、到底思えないのだが。

 それに、先ほども触れたが、ソフトバンクの有利子負債(借金)は約13兆円。借金が売上高を上回っているのだ。先頃、孫氏が財務強化や借金返済のために「ハイブリット債」という特殊な債券を発行して資金調達しようと思ったが、フタを開ければ710億円しか集まらなかったという。

 それに11月に発表したソフトバンクの決算資料によると、ソフトバンクが巨額の投資をしているインド企業向けの投資で581億円以上の損失を出していることがわかった。

 さらに、ソフトバンクの柱である携帯の利益が、KDDIやドコモが2ケタの伸びを示しているのに、ソフトバンクは1ケタと伸び悩んでいるのである。

 巨額のカネを貸しているみずほは、気が気ではないはずだ。

 私事だが、先日、携帯のことで駅前のソフトバンクの店へ行ったのだが、店員の対応がすこぶる悪かった。相談する気にもならず、すぐに出てきたが、後でネットの口コミを見てみたら、どこのソフトバンクの店も評判は芳しくない。

 落ちるときは現場から落ちていくのだ。無理に無理を重ねている孫氏のやり方は、ダイエー中内が凋落した姿とダブって見える。このまま孫氏がこの勢いを続けていけたらと、そう考えるほうがはるかに難しいはずである。こういうとき、周りに直言できる人間を置いていない孫氏の最大の弱点が出てくると、私は思う。

 ところで、天皇が生前退位の意向を示してからだいぶたつ。政府は、この問題を考える私的諮問機関を置き、専門家へのヒアリングを行っているが、そこでは反対意見が噴出しているとポストが報じている。

 これまで11人が登場したが、そのうち6人が基本的に生前退位に反対、高齢で天皇の公務に支障が出るのであれば、摂政を置くことで対応すべきだという意見が多い。4人は、今上天皇一代に限って、生前退位を認める臨時措置法で対応すべきだとしている。反対派の大原康男國學院大学名誉教授は、天皇の自由意思による譲位を認めるならば、皇位に就かないという「不就位」の自由も認めなければならないという。

 こうした反対意見が多いのも、ヒアリングする人間に若手や女性が極めて少ないことがある。また、天皇のご公務への心身の負担を知るには医師などの専門家を呼ぶべきだが、それもいない。

「有識者会議が選んだのは、保守系の学者やジャーナリストばかりで、最初から反対論ありきのように思える」(メンバーの一人)

 安倍首相の意を受けた連中が、天皇の意思をくみ入れず、反対ありき、皇室典範は改正しないという「結論」を決めて、形だけのヒアリングや会議を続けているのでは、国民の理解は得られない。国民の大多数は天皇の生前退位を支持し、了解しているのだ。そのことを意図的に忘れたフリをしている安倍首相に、この問題を任せてはおけない。いっそ、国民投票でもしたらどうか。

 というわけで、ここまではそこそこ順風だった安倍首相だが、アメリカの風向きが変わったことで、一転、苦しい立場に追い込まれてしまったようだ。

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