死亡事故を起こす確率は64歳以下の3.75倍! 増え続ける「80歳ドライバー」の恐怖
#週刊誌 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
さて、新潮が報じているように、このところ「80歳ドライバー」による死亡事故がやたらと多い。
「80歳以上のドライバーが死亡事故を起こす確率は64歳以下に比べると実に3.75倍。オーバー80の免許保有者は2015年末時点で約196万人(警視庁『運転免許統計』)もいる」(新潮)というから、事故はまだまだ増えるはずだ。
しかも、免許更新で認知症があるとわかっても、高齢者講習は合否を問うものではないから、講習を終えれば、どんなひどい結果が出ても免許を取り上げることはできないのだという。
事故を起こした場合にのみ、医師の診断を受けて、認知症などがあれば初めて取り消しとなる。ならば、後期高齢者のクルマに「日の丸」のような目立つワッペンをつけるなど、何か対策を講じるべきであろう。
新潮は「80歳以上の車はタイヤを外す」という極論がいずれ出てくるというが、今のところは「日の丸印を見たら歩行者のほうが気をつける」という自衛手段しかないのではないか?
ちなみに私は、自分の運転能力のなさに気づいて、40代半ばで運転免許を自主的に失効させた。後期高齢者諸君、君たちもそうしたらどうか?
ポストは、75歳、80歳とか、年齢だけで線引きすることに違和感があるという特集を組んでいる。確かに、50歳でも運転の危ういドライバーはいるし、80歳を超えてもかくしゃくとした人はいる。認知症も、症状がそれぞれ違うから、一概に認知症の気があるから免許を取り上げろというのに異論があることもわかる。
それに地方では、クルマがないと暮らせない人たちが多くいることも事実である。私の知っている地域では、周囲の健康な人がボンティアティとして車を運転して、一人で出歩けない人たちを助けている。日に何回か巡回バスを運転して、買い物や医者通いを援助している過疎地域もある。
ポストでは、「踏み込んでもノロノロしかバックしない機能のついたクルマ」や、高級車には装備されてきた追突前に緊急停止する自動ブレーキを、軽自動車にも装備することを考えろと提案している。
もうすぐ、4人に1人が後期高齢者になる恐ろしい時代が来る。それまでに「人殺しの道具」のような自動車を、人を殺さない道具に変えるために、自動車会社は研究費を注ぎ込むべきである。もはや燃費や操作性などどうでもいい。安全、安全、安全、これしかない。それができないのならば、車を廃止して共有の乗り物に変えるしかないと、思うのだが。
さて、今週の週刊誌もトランプ米新大統領について多くのページが割かれている。だが、残念ながら表層を撫でているだけで、なるほどと頷けるような内容は見当たらない。それは新聞も同様である。
文春は「トランプ『裏の顔』」、新潮は「『トランプ大統領』25の疑問」。文春で注目すべきは、ジャーナリスト山口敬之氏のこの部分である。
「安倍は9月訪米時に、自ら動いた。ニューヨーク在住の日本人を介して、トランプ陣営の幹部を務めるウィルバー・ロスと極秘会談を行ったのである」
ロス氏は投資ファンドを率い、トランプの経済顧問も務めているという。トランプはロスに、「今日の会合に出席できずに残念」という安倍宛のメッセージを託し、トランプは日米関係の重要性を十分理解している、貿易赤字縮小のために日本の努力に期待するという意見交換をおこなったというのだ。安倍は外務省情報を信じられず、万が一が怖くて仕方なかったのだろう。
新潮によると、副大統領に就任が決まっているマイク・ペンスは弁護士を経て下院議員を6期やり、インディアナ州知事も務め、来日経験も何度も豊富だそうだ。だが、かなり右寄りの思想の持ち主で、アメリカの議員のリベラル度からいうと、オバマが100人の上院議員の中で一番リベラルで、「ペンスは全下院議員の中で5番目に保守的な政治家」(産経新聞の古森義久氏)だそうだ。
メディアは、トランプを支持したのは学歴の低いプアホワイトだった報じているが、米ABCニュースが行った詳細な調査では、世帯収入が3万ドル以下の低所得者層のうち、トランプに投票したのは41%にすぎず、ヒラリーは53%であった。
一方、年収が5万ドルを超えるすべての所得層で、トランプはヒラリーを上回り、白人有権者も49%がトランプ支持、ヒラリーは45%だったという。ゆえに、無教養なブルーカラーの白人がトランプを支持したというのはデマだというのだが、私には納得できない情報である。
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